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絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
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龍の子太郎

今年は辰年。

お正月休みに、書店でこの絵本「たつのこたろう」を見かけ、帯の『龍の子太郎、誕生から50年! 国際アンデルセン賞優良賞に輝き、100万人の子どもたちが読んだ、日本でいちばん賢く逞しい太郎の物語』に惹かれ、朝倉摂さんの美しい絵にも魅了され、即買い。



・・・・が、しっくり来なくて、長編童話の「龍の子太郎」を読んでみました。


田代さんと朝倉さんの描く龍の子太郎の顔つきは、全く異なります。

長編童話「龍の子太郎」には、田代さんの描く龍の子太郎がぴったりかも!?


「龍の子太郎」は、そもそも劇団太郎座の脚本として生まれたもの。

太郎座とは、松谷さんのご主人の瀬川拓男さんと旗揚げした劇団です。

結婚後、日本各地に民話探訪の旅に出た松谷さん。

それぞれの土地に生きる人々の喜びや悲しみが込められている民話の数々に、東京生まれの松谷さんは甚く感動したそうです。

その中でもっとも心惹かれたものが、信州に伝わる小泉小太郎伝説。

それが、この龍の子太郎の素になりました。

龍の子太郎のお話には、どこかで聞いた事のある!?民話が多く散りばめられていて、色んなお話をくっつけて作られたという印象の(^^;)、創作民話です。

脚本ですから、舞台を面白く!という意図もあったのでしょうね。

色々出てきます。

話の筋が一本でなく、私にはあっちに飛んだり、こっちに飛んだり・・・折れ線的に感じちゃうのですが、舞台用だからですね、きっと。



読んであげるなら 5、6歳~

(以下、あらすじです)

龍の子太郎は、おばあさんと二人で暮らしています。

おばあさんは具合が良くないにも係わらず、母の無い太郎が不憫で、無理をして仕事をしています。

龍の子太郎は、毎日山で動物たちと遊んでばかりいる怠け者。

太郎が遊んでいると、笛を吹く女の子あやに出会い、二人は仲良くなって山で遊ぶ日が続きました。

ある日太郎が家に帰ると、おばあさんが倒れていました。

おばあさんは言っておかなければならない事があると、太郎に出生の秘密を教えてくれました。

太郎の母親は、身重の体で山の仕事に行き、龍になってしまった事。

沼で太郎を産み、おばあさんが預かった事。

今もどこかの沼で生きている事。

その時、あやが赤鬼にさらわれたと、あやのおじいさんが飛び込んできました。

それを聞いて、あやを助けに行く!と立ち上がった太郎。

あやを助けた足で、お母さんを探しに行くと言って、家を出ました。

話を分けるなら、ここまでが第一部という感じでしょうか。


続いて第二部、あやを助ける旅

旅の途中、てんぐに授けてもらった百人力が、あやをさらった鬼と対決する際に役立ちます。

あやをさらった赤鬼と、赤鬼からあやを奪った黒鬼と、二匹の鬼が登場します。

赤鬼は太郎に負けると、太郎に、その百人力で空の雷様の所に投げ飛ばしてくれと頼みます。

そして赤鬼は雷様になるのです。(後の湖を切り開くシーンでは雷さまとなって登場します)

次に黒鬼を倒した太郎は、麓の人々から巻き上げた金銀財宝やお米を、人々に返し、太郎は初めて米のお握りを食べました。

太郎の住む村は貧しく、お米なんか採れません。

広々した田んぼを見た太郎に、「こんな ひろい とちが あればなあ」と、今まで無かった感情が沸いて来ました。

鬼の岩屋では、一日に百里走る馬も手に入れました。

あやはその馬に乗って、家に帰って行きました。


最終章第三部、お母さんを探す旅

お母さんを探して、北へ北へと、龍の住んでいるような湖を探しに行く太郎。

にわとり長者といわれる強欲ばあさんの沼に、大蛇が住んでいると聞いて、訊ねて行ったところ、ばあさんの下男として働く事に!

太郎は、365人でやっていた田植えから稲刈りまでを一人でやってのけました。

しかし、沼にいたのはお母さんではなく、白い蛇でした。

ただ、蛇はりゅうが住んでいるらしい湖の話を教えてくれました。

その前に、力になってくれるばあさまも紹介してくれました。

暇をもらうと言い出した太郎に、強欲ばあさんは、給料として太郎に背負えるだけの稲を背負って行けと言いました。

・・・が、太郎はなんと全部背負って行ってしまいました。

太郎はその稲の束を、途中出会った米を食べた事の無い山の人々にあげました。

種を採って米つくりをしようと奮起した山の人々。

種にする分だけで良いから、他の山の人にもやってくれと言います。

太郎は胸が熱くなりました。

龍が住んでいる湖一つ干したら、広々とした土地が出来るのに・・・

それを聞いた太郎は、じっとしていられなくなりました。

蛇から聞いた山のばあさまは、太郎に知恵を授けてくれました。

雪が降ってきたから今行くのはやめろと言うばあさまを振り切って、飛び出した太郎。

しかし激しい雪の中で、倒れてしまいまいました。

そこへあやが白い馬に乗って、助けに駆けつけました。

百里走る馬は成長し、千里走る馬になっていました。

その馬に乗って、二人は母の住む湖を目指します。

湖に着き、あやが笛を吹くと集まって来た魚たちに、沼のそこに住む龍に、龍の子太郎が来た事と伝えてもらいました。

やがて現れたのは、目くらの龍。

龍の子太郎は、乳飲み子の頃、龍の目の玉をしゃぶって大きくなっていたのでした。

母が龍になった理由を聞いて、益々村の貧しさを嘆く太郎。

母に、旅の途中見聞きした事を話し、母と共にこの湖を切り開く事にしたのです。

*****

・・・と、200ページに渡る長いお話で、登場人物も多く、話も母を探す旅の一本ではありません。

これを絵本で読むと、切れ切れの印象。

途中で、何故?何故?と沸いてきた疑問が、童話を読んで解決しました(^^)

確かに朝倉摂さんの挿絵は美しい☆

・・・ですが、絵本で興味を持たれた方は是非、童話の方もお読み下さいね。

乳を飲ませる事の出来ない母が、目の玉をしゃぶらせて太郎を育てたなんて・・・涙が出ます。

結核の術後、子供に乳を飲ませながらこの話を書いていた松谷さん。

だからこそ生まれた一節なのでしょか?

壮大な母と子の愛の物語です。





最後まで読んでくださって、ありがとうございます。



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by yomuyomuehon | 2012-01-19 06:29 | 幼年童話

干支の本☆龍

学生時代、某大学海洋研究部なんて、一見お堅いダイビングクラブ(サークル)に所属していた私。

やはり今年の年賀状には、タツノオトシゴの写真が数枚ありました。

「潜ってるか?」「今年はカンクンへ行ったよ!」「たまには石垣に遊びに来い!」「今年は初めて一本も潜れなかった(泣)」など・・・

ダイビングに絡んだ文句が並びます。

今の時代の学生には申し訳ない限り、そして親にも申し訳ない限りですが、勉学もそこそこに、週に2、3回、西伊豆・東伊豆へと車を走らせ、潜ってばかりだった学生時代。

社会人になっても、週末は伊豆。夏休み・冬休みには、沖縄・伊豆七島、そして海外へと、ダイビング一辺倒でした。

その内、えら呼吸になって、水掻きでも出来てしまうのではないかと思える程(^^;)

その私が、潜らなくなるなんて!考えてもみない事でした。


タツノオトシゴを初めて見たのは、西伊豆の大瀬崎の外海でした。

海藻に体の一部を絡めて、流れに身を任せ、ゆらゆらゆらゆら。

見つけにくいと言われる、こんな一見見落としがちな魚も、どの辺りにいるか、どんな感じか分かると、発見しやすいものです。

サークルの同期は、私の他に男子3人。

傍から見たら、皆、ダイビングきちがい!?はたまたオタク!?とも思える(私も!)仲間と、かなり稀有な魚も見つけていました。

当時、毎晩眺めていたのが、『日本産魚類生態大図鑑』や『see fish』などの魚図鑑。

あれを見たい!これを見たい!などリクエストすると、パラオや慶良間や伊江島の、かなり稀有な魚に詳しいガイドさんは、珍しい奴が来た!と大喜びで、特別な場所に連れて行ってくれたりもしました。


しかし、たまたま一緒に潜る事になった人は不幸です。

慶良間では、潮の流れが滅茶苦茶速い時しか潜らないポイント『お花畑』に、翌日帰る事になっていた私と友達のIちゃんを連れて行ってくれた、コーラルダイバーズの阿武さん。

私たちの他に、4人組みの女の子がいました。

潜ったら、兎に角下に行け!と言われ、着いた所は、ピンクのソフトコーラルが潮の上流に向かってポリプを広げる一面の見事なお花畑。

その光景にうっとりしていようものなら、あっという間にパーッと流されてしまいます。

ついうっかり横を向こうものなら、マスクもレギュも吹っ飛ばされそうな勢いです。

周りを見ると、私とIちゃんと阿武さん、そして4人いたはずの女の子の内の一人しか姿は無く・・・

他の3人は、船から下りるや否や、500mも流されてしまったようです。

その三人にはそれぞれガイドさんが付いていたので、行方不明になる事無く、穏やかな場所に連れて行ってもらい、慶良間の美しい海を堪能したようでした。

・・・など等、魚の写真付き年賀状を見ると、楽しかった昔の思い出が蘇ってきます。

そして、きっともう潜らないだろうと思いながらも、水族館に行くと、ああ潜りた~い!という気持ちになるのです。

4日、サンシャイン水族館に行って来ました。

新しくなって、暫く混雑が続いていたサンシャイン水族館。

4日も大混雑、エレベーター待ちの長~い列が出来ていました。

勿論、タツノオトシゴのいる干支水槽の前は、黒山の人だかり。

なので、リーフィーシードラゴンをパチリ
干支の本☆龍_e0160269_7191550.jpg


私は実物を見たことはありません。

オーストラリア南西部辺りに生息するものです。

そうたとたいちが大喜びしていたのが、これ↓ガーデンイールです。
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ムーミンに出てくる、ニョロニョロみたいでしょ?

小笠原で見たのものは、太くて大きくて、桁違い!!!

受験生応援企画、サンシャイン水族館で「合格祈願」とか!

ハタタテハゼが旗を立てて応援!?
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名物のマンボウには、「満望(マンボウ)」の書を掲げ、受験生が受験にかける“想い”を各自で合格祈願札に記入して置けるようになっているのだとか。
干支の本☆龍_e0160269_7211437.jpg

色々考えますね(^^;)

しかし、あんなに覚えていた魚の名前が全く出てこない!

子ども達に「あれ、なあに?」「これ、なあに?」と聞かれても、う~ん、何でしょう?

次回は、魚に詳しいIちゃんもさ~そおうっと(^^)

サンシャインラグーンという名の巨大水槽には、サカタザメ、ヒョウモンオトメイ、ナルトビエイの姿。
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干支の本☆龍_e0160269_7214584.jpg

ああ、潜りたい!!!

見た目は美しいが猛毒な、その名も『〇〇ドクガエル』、蛙も豊富です。

結局、水族館で一番喜んでいるのは私。

サンシャイン水族館、リニューアルして大分良くなりました(^^)

でも、水族館ってお高いですね(^^;)


* * * * *

今江 祥智
BL出版
発売日:2004-02



読んであげるなら 6、7 歳~


(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)

からだの長さは山をふた巻きするくらいもあり、雲を呼び風をおこし 天を駆けることもできるというのに、龍の子三太郎はほんとに気がよわくて、いつもいつも、湖の底でじいっと とぐろを巻いて、いきをころしておるのだった。

そして真夜中、そっと鼻先だけをつきだし、ひげをふるわせて深呼吸し 胸の中の空気を いれかえるのだった。

あとはまたしずしずと底にもぐり、じいっと、とぐろを巻いて、いきをころしているのである。



 * * * * *

(以下、あらすじです)

そんなふうだったから、長い事三太郎の姿を見たものはいない。

太郎の父、龍大王でさえ、50年に一度の見回りに来た時、息子の姿を見つけるのは至難の業。

しまいに龍大王はかんしゃくを起こし、ぐおおおおおん!

三太郎も仕方無しに、ぽっちり鼻先を突き出すのである。

そんな息子を見て、龍大王はうんざり、情けなくて情けなくて・・・

文句も言う事無しに、ぷいと飛んで行ってしまった。

安心したようにいそいそと沼の底へ潜り、その姿はまるでどじょうのよう。

でも、どじょうと思われることなんか、三太郎にはどうでも良かった。

気の弱い三太郎は、人に見つからずにそっと暮らしていたいだけ。

それなのに、ある夜の事、三太郎はとうとう村人に見つかってしまったから、さあ大変!

* * * * *

子どもの名前に『龍』と付けた人は、少なくとも龍のように強い子をお望みでしょう。

十二支ものがたりでも、蛇に席を譲られる程の大物?です。

ですが、このお話に出てくるのは、何とも気の弱い大人しい龍。

『三太』とは、愚鈍な者をいう擬人名だそうで、龍の子太郎と龍の子三太郎の違いは、この名前の設定から明らか。

龍は中国から伝わった伝説上の生き物で、各地で水の神として奉られています。

龍の子三太郎も、結果的には!、日照り続きに頭を抱えていた村人を救いました。

自己犠牲による積極的貢献の龍の子太郎と違い、三太郎の方はあくまでも結果的、本人も知らぬ間に貢献しちゃってた!?という具合。

しかし、けがの功名とは言え、龍神様と奉られることに!

人知れず、そっと暮らす事に固執していた三太郎ではありますが、奉られるのはまんざら悪い気持ちでも無く、龍大王とっつあんにも申し訳もたつと思ったりもしました。

『三太郎はそう思う、ほおを赤らめ、気のよわそうな 苦笑いをうかべて、ああんと一つ、小さなあくびをして考えた。

(神様ちゅうもんは、たいくつなもんじゃ・・・・・)』


この辺りの表現は、実に巧いですね~!(^^)

やはり三太郎とて、人に頼りにされるというのは嫌な気分ではないようです。

正義感バリバリのヒーローものが最近は無いようで、ちょっと気が弱いけど、スイッチが入ると変身しちゃう系のヒーローが持てはやされている昨今。

それを予言してたのでしょうか!?

1965年に発表されたこの『龍』は、何だか新しい感じというか、今の時代にピッタリな感じがします。

今江祥智さんの訳された作品の中で、『ぼちぼちいこか』『ごきげんなライオン』『すてきな三にんぐみ』などは、主人公のまぬけぶりに、肩の力が抜ける作品です。

今江さんは、そういう人物像がお好きなのでしょうか?

今まで今江祥智さんに注目した事がなかったのですが、この『龍』で興味が沸きました。

今年は、今江さんを掘り下げてみようかと思います。

さて、この『龍』は、龍の子太郎へのアンチテーゼとみるべきか?

次回、『龍の子太郎』と読み比べてみます。



最後まで読んでくださって、ありがとうございます。



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by yomuyomuehon | 2012-01-08 07:32 | おもしろ絵本