人気ブログランキング | 話題のタグを見る

絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

よあけ

よあけ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
ユリー・シュルヴィッツ・作  瀬田貞二・訳
よあけ_e0160269_39681.jpg

作品名をクリックして頂けますと、amazonの商品ページに行けます。
作者名をクリックして頂けますと、amazonの、作家の作品一覧に行けます。

   *  *  *  *

おともなく
しずまりかえって、
さむく しめっている。
みずうみの きのしたに
おじいさんとまごが
もうふでねている。
つきが いわにてり、ときに このはをきらめかす。
やまが くろぐろと しずもる。

うごくものがない


やがておじいさんは孫を起こし、湖にボートを漕ぎ出します。
そこで二人が目にするものは・・・


言葉の少ない、静かで美しい絵本です。

でも自然の美しさ・雄大さの中では、言葉は要らないのかもしれません。
本当に感動した時って、言葉が出ないものですよね。

そしてどこか東洋的な感じがするのは、このモチーフが唐の詩人柳宗元の「漁翁」によるものだからでした。

「漁翁」   柳宗元

 漁翁夜傍西巌宿
 暁汲清湘燃楚竹
 煙消日出不見人
 欸乃一声山水緑
 回看天際下中流
 岩上無心雲相逐


 「漁翁」
 漁翁 夜 西厳に傍うて宿す
 暁に清湘を汲んで楚竹を然く
 煙銷え 日出でて 人を見ず
 欸乃(あいだい)一声 山水緑なり
 天際を廻看して中流を下れば
 巌上無心に雲相逐う
(『唐詩三百首1』平凡社・東洋文庫より)

読んであげるなら5歳~
とありますが、これは大人の絵本ではないかと私は思うのですが・・・

息子も大自然の中に身を置いた時、そして自分がこの自然の中の一部であることを実感した時に、初めてこの詩の奥深さがわかるのかなあ?
それまでは本棚の隅にしのばせておこうと思っています。

   *  *  *  *

今年最初の日、皆さんはどこで誰とお過ごしでしたか?

私の元旦はこの絵本とは程遠い、やかましい一日でした。
私の実家に、うちの家族・妹達・その家族が集まって大騒ぎ。
女姉妹ってほんとやかましいですよね・・・って主人が一番そう思ってると思いますが。
でも皆が集まる事って滅多にないので、そんな一時も大切にしていきたいものです。

さて今日から主人の実家に二泊します。
その間ブログをお休みします。

実家といっても都内なので、道が空いていれば一時間で着いちゃいます。
なので珍道中ネタを期待しないでくださいね~。




最後まで読んでくださってありがとうございます。

ランキングに参加しています。
少しでも興味をもって頂けましたら、クリックお願いします。
励みになります。
 ↓  ↓  ↓
にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ
# by yomuyomuehon | 2009-01-02 03:58 | 自然の本

かさじぞう

かさじぞう (こどものとも傑作集 (4))
かさじぞう_e0160269_45038100.jpg

瀬田貞二・再話  赤羽末吉・絵
作品名をクリックして頂けますと、amazonの商品ページに行けます。
作者名をクリックして頂けますと、amazonの、作家の作品一覧に行けます。

明けましておめでとうございます。
夕べアップするはずだったこのお話、またもや息子たちと寝てしまいました。

今年(いやいや、もう去年ですね~)最後に、このお話を息子の読もうと思ったのですが、他の本を選ばれてしまいました。
今年は昔話をいっぱい読んであげようという意味も込めてご紹介します。

誰もが知ってる昔話ですが、いろんな人が描いてますね。
でもその中でも私がお薦するのはこの本です。
瀬田貞二・再話  赤羽末吉・絵
という二人の大御所が手がけています。
1961年発行という、私が生まれる○年も前からある本なんです。
同じお話ならば永く読まれてきている方を選びましょうね。

私が尊敬する小松崎進先生も昔話を語り伝える大切さを、毎月の絵本の勉強会で説いていらっしゃいます。
小松崎先生はむかしむかし絵本シリーズも薦めていらっしゃいました。


       *  *  *  *

むかし、あるところに、びんぼうな じいさんと ばあさんと あったと。

あるとし、おおみそかが きたので、じいさんは、
「ばあさん、ばあさん。きょうは、おれ、かさを 五つも こしらえたから、まちへ いって、しょうがつの もち かってくる。ことしこさ、いいとしをとるべな」というと、でかけていったと。


「かさや、かさや。かさは いらぬか」
しかし笠はひとつも売れず、じいさんは諦めて帰ることにした。

帰り道雪が降ってきて、やがて吹雪になった。
見るとその吹雪の中に地蔵さまたちが立っていた。
じいさんは持っていた笠5つと、自分の笠を脱いで6人の地蔵さまに被せてやった。

かさじぞう_e0160269_702788.gif

家に帰って話すと、「地蔵さまにあげて良かったな」言うばあさん。
二人が寝ていた正月の朝の明け方に、
「よいうさな よういさな」とそりひきの声がして、家の前で止まった。

見ると、6人の地蔵さまが「よういさ よういさ どっこいしょ」と重い俵を下ろして帰っていった。

その中には餅やら宝やら黄金やらがどっさり入っていた。 
それから二人は幸せになったとさ。

       *  *  *  *


さて、地蔵さまと言えば・・・

実家の側にお寺があって、その一角に小さな公園があります。
子供の頃はそこが遊び場でした。
今では遊んでいる子を見たことがありませんが、未だに昔のままの遊具があります。
みうらじゅんが訪れてきそうな、最近見ないレトロな遊具です。

子供の遊びと言えば「かくれんぼう」
なーんて罰当たりな・・・と今では思いますが、お墓がかくれんぼうの絶好の場所でした。

そして本当に罰が当たってしまった私。
事もあろうに地蔵さまの頭が私の頭に落ちてきたのです。

地蔵さまの首を見るとセメントでくっつけた跡があって、少し前に傾いています。
お墓参りに行く度に、近所の人に「むかしねえ・・・」と言われる私。

「あれがなかったら、優秀だったかもしれないのにねえ」と嘆く母

そうそう、お地蔵さんの「せい」にしときましょ。


読んであげるなら2、3歳~


最後まで読んでくださってありがとうございます。

ランキングに参加しています。
少しでも興味をもって頂けましたら、クリックお願いします。
励みになります。
 ↓  ↓  ↓
にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ
# by yomuyomuehon | 2009-01-01 07:01 | 昔ばなし

でんしゃにのって

でんしゃにのって
でんしゃにのって_e0160269_22223568.jpg

とよたかずひこ/作
作品名をクリックして頂けますと、amazonの商品ページに行けます。
作者名をクリックして頂けますと、amazonの、作家の作品一覧に行けます。


今朝、姪のうららとその妹の二人が、電車に乗ってやってきました。
まさにこの絵本とおり、おばあちゃん(私の母)ちにやってきたのです。
一週間の滞在です。
この本のうららちゃんより、大分年上のうらら。
もう母の手を煩わす事はないでしょう・・・たぶん。

息子と姪二人を連れ、本日母はお出掛けです。

私は下の息子をおんぶして大掃除。
10キロを背負っての掃除、疲れました~。


さて、このお話は・・・

うららちゃんは おばあちゃんの ところへ
ひとりで でかけます。

おばあちゃんへの おみやげと
きっぷを しっかり もっています。
おりるえきは 「ここだ」えきです。

ガタゴトー ガタゴトー
ガタゴトー ガタゴトー

「つぎは わにだー わにだー」

「はい、おじゃましますよ」


乗ってきたのはなんと ‘わに‘
そして次の駅は 「くまだー、くまだー」
そうです、乗ってきたのは ‘くま‘です。

駅に着くたび、うららちゃんの周りには色々な動物が座ります。
やがてうららちゃんを乗せた電車は、おばあちゃんちがある「ここだ」駅に到着するのですが・・・

なんだかほのぼのしちゃうお話です。


息子はうららちゃんののりもの絵本シリーズが大好きです。
息子をとっても可愛がってくれる従姉弟のうららと同じ名前の女の子が主人公、って所もポイントなのかな?
私もシリーズ3冊とも大好きです。


最近までうららの携帯の待ちうけが、そうたの写真でした。
友達に見せては、「可愛いでしょ~」って言っていたそうで、確かにとっても可愛がってくれてます。
生まれる前は、さんざん「男の子は嫌だ!」って言っていたのですがねぇ。

今年から従姉弟4人の写真になったようです。
生意気に携帯持ってます。ちなみに4年生。
毎日毎日習い事があるようで、連絡取れないと困るとか・・・


さて、早くもうららではなく妹の方が、母を困らせたようです。(毎度の事ですが)
夕方息子を送ってきてくれた母はすでに参ってました。
あまりにすごい泣き方に、そうたもびっくり!
一日一回は泣いているそうたくん、今日は涙も引っ込んだようです。


読んであげるなら、2歳~

最後まで読んでくださってありがとうございます。

ランキングに参加しています。
少しでも興味をもって頂けましたら、クリックお願いします。
励みになります。
 ↓  ↓  ↓
にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ
# by yomuyomuehon | 2008-12-30 23:06 | どうぶつ絵本

ふしぎなナイフ

ふしぎなナイフ (こどものとも傑作集)
ふしぎなナイフ_e0160269_5453823.jpg

中村牧江林建造/作   福田隆義・/絵
作品名をクリックして頂けますと、amazonの商品ページに行けます。
作者名をクリックして頂けますと、amazonの、作家の作品一覧に行けます。


誕生日におばあちゃんからもらった子供用包丁。
息子は毎晩それを使って夕食のお手伝い。
それまではご飯をよそったり、おかずをお皿に盛り付けたり、お箸を出したりだったのが、作る側にまわりました。

危なっかしくて、切った野菜もバラバラで、つい
「ああーっ、ちょっ、ちょっとまってー、ちがう!ちがう!」
って言っちゃう私。
「もう、ママうるさーい!」
って息子。

「もう、やらないっ!」
って言われないように、少しバラバラでも我慢しないとね~。

その包丁もらった時期と、幼稚園でこの本を読んでもらった時期が重なり、家でも興味深深。


表紙にある「ナイフ」がまがったり、ねじれたり・・・・。

ページをめくるたびに変形するナイフを見て、
私が「ふしぎなナイフが・・・」と言うと、息子が「おれる」となどと続きます。

ナイフが「われる」とか「ほどける」とか、実際にはあり得ないことなんですが、本当にそんな絵になっているのが不思議!

そう、「ふしぎなナイフ」なんです。


おせちはきれいに作りたいなあ。
「きょうはやーらない」なんて都合よく言ってくれないかなあ?


さて昨日で実家の大掃除終了・・・と言うよりやはり「もう、いいか」ってやめちゃいました。

今日は残っている自宅の掃除。難関の台所です。
今朝から泊まりにくる姪達と、そうたとおばあちゃんでお出掛けしている間にラストスパート。
今年も残り二日。
遣り残してる事がいっぱいで~す。

読んであげるなら、3歳~


最後まで読んでくださってありがとうございます。

ランキングに参加しています。
少しでも興味をもって頂けましたら、クリックお願いします。
励みになります。
 ↓  ↓  ↓
にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ
# by yomuyomuehon | 2008-12-30 05:45 | ことばあそびの本

ちいさいおうち

ちいさいおうち (岩波の子どもの本)
ちいさいおうち_e0160269_5125510.jpg

バージニア・リー・バートン/文・絵  石井桃子/訳
作品名をクリックして頂けますと、amazonの商品ページに行けます。
作者名をクリックして頂けますと、amazonの、作家の作品一覧に行けます。


土曜日から実家の大掃除をしています。

実家は商売をしていたこともあり、子供の頃父は大晦日の夕方まで仕事。
大晦日の母は朝からおせち料理を作っていました。

そんな訳で大掃除は子供の仕事。
小さい時は三人姉妹で手分けしてやっていたのですが・・・
成人してからは、いつもすぐ下の妹と私の二人。

父も祖父母も他界し、母一人で住む家は120坪の建物にその○倍ある庭。
田舎のおうちなので兎に角広いのです。

お盆前に3日間、そして年末に3日間大掃除をするのですが、いつも「ああ、終わった~」ではなく、「もういいかなあ、こんなもんで」となって終了です。

息子も遊びながら気が向くとお手伝い。
幼稚園では昼食前に雑巾がけをしているので、なんとな~く手伝ってくれてます。

    *   *   *   *

さてこのお話は・・・

むかしむかし、ずっと いなかの しずかなところに ちいさなおうちが ありました。
このじょうぶないえを たてたひとはいいました。
「どんなにたくさん おかねをくれるといわれても、このいえを うることはできないぞ。わたしたちのまごの まごの そのまた まごのときまで このいえは、きっとりっぱに たっているだろう。」


はる・なつ・あき・ふゆ、季節を廻って、ちいさいおうちのまわりにはひな菊の花が咲き、りんごの実がなり、木の葉は色づき、雪が降り・・・
そして子供たちは元気に遊び、大きくなっていきました。

やがて長い年月を経て、ちいさなおうちのまわりは変わっていきます。
そして小さかった子供たちは大きくなって、町へ出て行きました。

畑に囲まれ静かだったちいさいおうちの周りには、道が出来、車が増え、建物が次々と建ました。
もう、ちいさいおうちに住む人もなく、掃除をしてくれる人もいません。

夜には月とたくさんの星を眺めるばかりだったちいさいおうち。
今では一晩中街灯がついていて、静かになることもありません。

そのうちちいさいおうちの上を下を電車が通り、両側には鉄骨の高いビルが建ちました。
ペンキははげ、窓は壊され、すっかりみすぼらしくなってしまったちいさいおうち。

ところがある日、一人の女の人が通りかかって言いました。
「あのいえは、おばあさんが ちいさいとき すんでいたいえに そっくりです。でも そのいえは ずっと いなかにあって、おかには ひなぎくが さき、りんごの木も うわっていました。」

調べてみると、そのちいさいおうちは、やはりおばあさんの住んでいた家でした。
その人はちいさいおうちの引越しを頼みました。
さて、ちいさいおうちが引っ越した先は・・・


この絵本を読むと、実家の事を考えなくは居られなくなります。
子供の頃の思い出いっぱいのあの場所に、いつまでも残っていて欲しいなあとは思うのですが・・・。



最後まで読んでくださってありがとうございます。

ランキングに参加しています。
少しでも興味をもって頂けましたら、クリックお願いします。
励みになります。
 ↓  ↓  ↓
にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ
# by yomuyomuehon | 2008-12-29 07:12 | 愛のある絵本