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絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
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たんぽぽのこと

たんぽぽのこと
たんぽぽのこと_e0160269_21282348.gif

竹内 敏晴・文  長谷川 集平・文と絵
作品名をクリックして頂けますと、amazonの商品ページに行けます。(ごめんなさい、絶版です)
作者名をクリックして頂けますと、amazonの、作家の作品一覧に行けます。

読んであげるなら 4、5歳~


「じゃ、あとでね」
と よしおくんが いいました。
「こうえんでね」
と わたしが いいました。


よしおくんと はなしたのは    きょうが はじめてです

かどを まがったところで
「あっ」
わたしは こえをあげました。

あさ、ここを とおったときには
きが つかなかった。
たんぽぽが こんなに さいてたなんて。


「きれい」
たんぽぽのこと_e0160269_21463747.gif



「あしたも くるからね 
ずっと さいててね」


そのとき、風が吹いてきて、たんぽぽが
「あしたも まってるからね」
とおじぎをしたように見えました。

「きょうは いいひだ。
よしおくんとも ともだちになれたし
それに、たんぽぽと おはなしできた」


家でお昼を食べて公園へ。
よしおくんにたんぽぽのこと、話してあげよう。

でも公園に着くと、よしおくんは喧嘩の真っ最中。

私を見て、知らない子はどこかに行ってしまいました。

「どうしたの?」

「あっ あっ あっ あいつったら
ぼくが さかあがり できないって
わらうんだ」


たんぽぽのこと、話しにくいなあ。

漸く落ち着いたよしおくんに、
「あのね、いいこと おしえようか。
たなかさんちの うらにさ
たんぽぽが 
いっぱい さいてるんだよ」

ゆっくりと 言ってみました。

「あした また みにいくんだ。
よしおくんも いかない?
ちょっと よりみちしない?」

「いいよ」
よしおくんは かすれたこえで
こたえました。


   *  *  *  *  *

'83年に日本ブリタニカから出版された『はなす』の改訂改題版です。
残念ながら、絶版のようです。

「はなす」と言う行為をテーマにしただけあって、
「言う」 「話す」 「声を上げる」 「つぶやく」 「喋る」 「わめく」 「こたえる」
と、伝えるためのことばが沢山出てきます。

言語を使ったコミニュケーションこそ、人間が人間である証拠。
息子は漸く人間になりつつあるのですが、たまにボコっと!

ボコッとやらなくて済むように、語彙を増やさねば・・・
絵本の力を借りてね。

ところでこの”わたし”と”よしおくん”は幼稚園児らしいのですが、
園児が子供だけで帰るはずは無し、
でも格好は園児で・・・

そしてよしおくんが落ち着くまで、側に寄り添って、
ゆっくりとたんぽぽのこと話すなんて、園児に出来る?

その辺の設定が理解できないのではありますが、お話の締めくくり・・・いい感じです。

なんだか胸があったかくなります。

”わたし”がこんなにも優しいのは、たんぽぽを見て本当に感動したからなんでしょうね。











最後まで読んでくださって、ありがとうございます。


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by yomuyomuehon | 2009-03-14 23:04 | 愛のある絵本