東風解凍-「まゆとりゅう」

富安陽子
作品名をクリックして頂けますと、amazonの商品ページに行けます。
作者名をクリックして頂けますと、amazonの、作家の作品一覧に行けます。
まゆとりゅう ←楽天ブックスへはこちらから
読んであげるなら 4、5歳~
ある つめたい はるの あさ。
まゆが めを さますと、おもてで やまんばかあさんが よんでいました。
「まゆ。となりやまを みてごらん。はるの りゅうが でてきたよ」
昨日まで、真っ白だった山のてっぺんに、一筋黒い地面が顔を覗かせています。
それはまるで生まれたての竜のようでした。
「きょうは、おきゃくさまが やってくるよ」
と言うやまんば母さんに促され、少しおめかししたまゆ。
二人でお客さまを迎える準備をします。
そしてやって来たお客さま。
ドン ゴロン ゴロン ドドン ゴロン
空の上から不思議な音を立てて降りてきたのは、本当に竜でした。

やまんばかあさんが用意したヤマモモのお酒を飲んで、さあ仕事に出発!
竜はやまんばかあさんとまゆを乗せて空高く登ります。
ドン ゴロン ゴロン ドドン ゴロン
「おきろー!おきろー!めを さませ!」
雨が雪を解かします
山々から駆け下った雪解け水は、まるで竜のように身をくねらせています。
仕事を終え、ふもとに戻った竜とやまんば親子。
竜は西の果ての家へ帰りました。
竜が去った、その後には・・・
* * * * *
「りゅうだー!ママー、りゅうだよー」
って、息子は大喜びで聞いていました。
スケールの大きな、清々しいお話です。
今日は七十二候の初候、東風解凍(はるかぜこおりをとく)です。
昨日の春分を過ぎて、暦の上ではもう春なんですね。
まだ寒いですけど、少しずつ春の足音聞こえてきませんか?
春の嵐・・・・
私は「乳姉妹」を思い浮かべてしまいました。
えっ!知らない?
一世を風靡していた大映ドラマの一つ。
伊藤かずえ、松村雄基、鶴見辰吾とか出ていた・・・
「春の暴風雨のその夜中 2人の嬰児生まれたり、同じ海辺のその里に
一人は広き別荘に、一人は狭き賤家に・・・・」
ってナレーションで始まるやつですよ~。
そうか、知らないかあ。
昭和60年だったようです。
まあ「まゆとりゅう」とは全く関係ないですけどね。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
ランキングに参加しています
このお話読んでみたいわと思って頂けましたら、ちょこっと下のバナーを押してくださいね!
2つ押していただけると、なおうれしー

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

