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5月2日、加古里子さんがお亡くなりになった。
92歳。
加古さんは19歳で終戦を迎えた。
戦後、大人が敗戦の責任をなすり付けあう姿に失望し、「子どもの未来のために生きる」と、貧しい子どもの教育を支援する社会事業(セツルメント)に参加していたそうだ。
その中で、子ども達に手作りの紙芝居を見せる活動をしていたが、子ども達はそれがつまらない思うと、加古さんの思いをよそに、トンボ捕りやザリ釣りに行ってしまう。
子ども達の素直な態度に、加古さんの作品は磨かれたようだ。
この本は40年以上前に出版されたもの。
それが今、ゲームに夢中になっている子どもにも大受けなのは、なぜか?
大人が作り出した経済的構造を孕む遊びの世界にどっぷり浸かっているようで、実は子どもは変わっていないのではないか?
それを、大人が大人の事情で子どものあそびの世界を変えてしまっているのではないか?
これを読むたび、私は8時だよ、全員集合!の世界を思い出す。
昭和のにおいがぷんぷんして、懐かしくてたまらない。
かつて、幼稚園でこの絵本を読んだあとに起きたどろぼうブーム。
子ども達に、いかにこの本が受け入れられたかを物語る。
先日、来月の読み聞かせの選本会議で、私は↓
を推したところだった。
翌日に加古さんの逝去が報道されたのを考えると、何らかの力が私を突いたのかもしれない。
2年生は、6月に学校近くでザり釣りをする。
それに合わせてザリガニが登場する楽しいお話を!と考え、
と、二冊を並べた。
「最近、どの学年にも加古さんの本を読んでないんですよね~。面白いのになあ。」
その日に読んだ↓
で、子ども達の楽しそうな姿を見て、やはり月曜日は楽しいお話がいい!ということで、みなさんの賛同を得て「おたまじゃくしの101ちゃん」に決定したのだった。
私が子どもの時に好きだったのは、
で、大人になって我が子にに読んだとき、かみなりちゃんの国の様子が描かれたページに、なんとも言えぬ懐かしさを感じたものである。
の中で、加古さんは述べている。
「十九歳までの僕は誤っていた。これまでの自分は、昭和二十年で死んだのだ。ここから以後は、余生である。余生というからには、先に逝った仲間たちのぶんも生きて、自らの誤りを償わなければならない。それには何ができるのかを、真剣に考え、それを実践し続ける。そのために残りの人生を捧げ尽くそう」
また、戦争を知り、壮絶な体験した人が一人逝った。
しかし、加古さんの体が無くなっても、加古さんが人生を捧げた作品は残り、私たちはそれを手にすることが出来る。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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