人気ブログランキング | 話題のタグを見る

絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
プロフィールを見る
更新通知を受け取る
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

どっちがいい?どっちも大事?☆「あっちの豚 こっちの豚」

押してくれると、うれしいな(^^V)


にほんブログ村

児童書コーナーで見つけたが、どう見ても大人向け

(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)

豚、ひとりで林の入り口にすんでいました。

豚だから、豚は豚小屋にすんでいます。

 * * * * *

(以下、あらすじです)

お腹がすけば、林に入り、ピクニックに来たうさぎやきつねの食べ残しをあさり、

どろんこがあれば、ごろごろ転げ回り、

日向で体を乾かすことがあれば、どろどろのまんま家に帰ったりもしました。

そうやってずうっと林の入り口に住んでいたのです。


やがてたくさんの動物たちが豚の知らない機械を持ってきて、林の木を切り倒し、林が野原になっていきました。

そこに何十軒ものきれいな家が建ち、

朝にはランドセルを背負った子ども達が出掛けていき、

背広にネクタイ姿のお父さんたちもぞろぞろ出掛けていきました。

残ったお母さんたちは、洗濯物を干すと、テニスに出掛けていきました。

小屋の近くに来た子ども達にクーサイクーサイと笑われても、豚は豚のまんまでした。


ある日、きつね紳士とうさぎ婦人が豚小屋にやって来て、

他の豚と同じように、文化的生活をするようにと勧めたのです。

しかし、意に返さない豚。

翌日もいつものように林に食べ物を探しに入り、小川で遊び、小屋に戻ってみると、豚小屋があったはずの所にはオレンジ色の屋根のある真っ白い家が。

玄関にはきつね紳士がにこにこ笑って立っていました。

「ここがきょうからの豚さんのいえですよ」

その日から、パンツとズボンを履き、ネクタイを締め、背広を着た豚。

街の大きなビルの一角で働き始めました。

夕方、疲れて家に帰った豚を待っていたのは・・・・えっ、奥さんに子ども?

*****

ちょっとSFっぽくて、現代社会人を風刺しているような面もあって、

う~ん、どう見ても大人向けなんだけど。。。。。

どうしてこの本が児童書コーナーにあるのかしら?

これは、子どもが読んで、楽しいのかしら?

だとしたら、随分と大人っぽいお子さんです。

佐野さんの作品は、確かに子ども目線じゃないものが多いかもしれません。

でも、

なぜ?と、目の前の現実を受け入れられない豚に、当たり前のように子どもが生まれた時や入学式の写真を見せる奥さん。

そこに一緒に映るのは紛れもない、父となった豚。

その後、思い立ってきつねの家を訪ねた豚の取った行動や、その後の展開に、子どもにはショックじゃないかしら?


ある日、バス停で会ったきつね紳士はいう言いました。

「しかし幸せというやつは、ひととおなじことをやっていないといけませんからな。こつはこれだけです。このかんたんなことをやるのがまた、なかなかたいへんですが、幸せってそういうもんですからな。はっはっはっ」

さらに「しかし、」と言いかけた豚に対し、

「『しかし』とか『よくかんがえてみますと』とかはいわないほうがいいのです。『しかし』とか『よくかんがえてみますと』とかは、いまの幸せをこわします。よくおわかりになっているでしょう」


大人はきつね紳士のように、紳士面をしているのかな?

子どもはきっと

「うちのパパはどうなんだろう?」

な~んて考えちゃうよね(^^;)


大人からすれば、

う~ん、分かるなあ。。。。。

大人として、親として、こうあるべき!だけれどもさ、

時に逃げだして、どろんこの中でごろごろしたくなっちゃうもの。

現実的にはそうは出来なくて、心の中でごろごろしながら、ちゃんとしている自分を演じて思うんだろうな。

ああ、ちゃんと大人やってる自分って偉い!ってね。


タイトルにもなっている「あっちの豚 こっちの豚」は物語のラストに登場するのですが、果たしてこれは一匹の豚なのでしょうか?

それとも?

う~ん、謎めいていています。

私の中にも、「あっち」と「こっち」と、二匹の豚が存在しているような気がします。

皆、そうなのかもしれませんね。

そうやって私たちは、自分というバランスを保っていられるのかもしれません。

*****

さて、この絵本は文も挿絵も、佐野洋子さん作ですが、実は1987年に小峰出版から広瀬弦さんの挿絵で出版されていました。

巻末に、その当時のイラストが載っています。

当時、親子がちバトルの末、息子さんのイラストが採用されたそうです。

でも私は、広瀬さんのイラストは生々しくて毒がある気がして、佐野さんのイラストの方が好きだなあ。

あなたはどちらがお好みでしょう?

ブックオフオンライン 楽天ブックス



最後まで読んでくださって、ありがとうございます。 

* * * * *

ランキングに参加していま~す

お帰りの際に、ポチッとよろしく~!!
  

↓  ↓  ↓ 
 
にほんブログ村

by yomuyomuehon | 2017-10-12 16:45 | 大人向け