100年くらい前のお話。
まだ、戦争を人の手で動かしていた頃の事。
空と見分けが付かないように、空色に塗った飛行機に乗るそらいろ男爵。
誰にも邪魔されず、鳥を眺めていた男爵も、地上で戦争が始まったとき、戦争に行かなくてはならなくなりました。
そこで空色の飛行機を迷彩柄に塗り替えて、男爵は砲弾になるものを探しました。
重くて、当たったらガツーンと痛いもの・・・
これだ、分厚い辞書だ。
・・・というわけで、12巻の百科事典を飛行機に載せ、戦地へ。
上から敵に向かって手落とし(^^;)
見事命中。
男爵は大活躍。
けれども、12巻では足りません。
戦争は続きます。
男爵は行っては帰りを繰り返し、最後の分厚い本「戦争と平和」を落としたところ、残念!
本はまともに当たらず・・・・
けれども、敵の大将はそれを拾い、夜通し読んだのです。
次の朝、隊長の目は真っ赤。
戦いの命令はストップしたのでした。
これに気をよくした男爵は作戦変更。
分厚い本はないけれど・・・・
*****
この本を、アの国のTさんと、キの国の金さんと、ニの国のあ~さんにプレゼントしたいものです。
この本の唯一残念なところは、裏表紙の男爵の飛行機がまだ迷彩柄のままなこと。
裏表紙を見て、ああ戦争が終わって空色男爵はまたバードウォッチングに興じる事が出来たのね☆って感じる事が出来たら良かったのに。。。。
”ペンは剣よりも強し”
戦場にいる兵士の果たして如何ほどが本を読めるのか?
アフリカや中近東で起きている紛争に引きずり込まれた若き兵士たちは、まともに教育を受けて育ってはいないでしょう。
それ故、教育というもの、知るということの重要性を感じずにはいられません。
私たちも、偏った報道や、ワイドショー化したTVに惑わされることなく、歴史から学び、自分の考えを持たなくてはならないと思います。
その考えをお互いに付き合わせ、自己主張のみでなく、互いの意見も受け入れあえたら・・・う~ん、戦う事も回避できるのでは。。。。
甘いかな?
でも、
戦争が生むものは、苦しみや憎しみ・・・負の連鎖。
かたや教育が本が生むものは、楽しさであり、喜びであり、生きる希望。
さて、今朝の朝日新聞に載っていたのは、「完訳 ファーブル昆虫記」を完成させた奥本大三郎さんの記事。
昆虫記の魅力は、虫の本能から人間社会を哲学的に考えている点にもあると仰います。
最終巻で、オサムシの残虐な捕食を描写した後に記されていること。
「幸福な民族というのは、もっとも大量に大砲を保有している民族のことではなく、平和に働き、豊富に生産する事の出来る民族のことなのだ」
たかが虫。
されど虫。
虫けらというて、侮ることなかれ。
虫から学ぶことはまだまだ多い。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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