「さてさて、きょうの おはなしは・・・・」
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読んであげるなら 4、5歳~
2016年に生誕100年を迎えた瀬田貞二さん。
1月に出版された↑のメッチャ厚い本がまだ読めずに手元においてあります。
同時期に新刊や復刊がたくさんありました。
は、昼読みで子ども達に読んだところ、子ども達の反応も、そして読み手である私の気持ちも、とっても良かったと報告しましたね。
「さてさて、きょうは何を読もうかな?」と、夜布団に入った子ども達に、電気を消して、携帯の明かりを手に一話か二話読んでいるのが、この本↓の中のお話。
お兄ちゃん達も、かつて絵本で接して来た日本、そして世界の昔話など、全28話が収められています。
日本の昔話で言えば、
今、絵本として読めるものだけでも、
こんなにあります。
どれも目にした事、読んだことがある事でしょう。
そして海外の昔話で言えば、
こちらも有名ですね。
瀬田貞二さんという名前を知らなくても、子ども達はどこかで読んでもらっているのではないでしょうか?
さて、この「さてさて、きょうの・・・」は、1979年に刊行された小冊子に、いくつかを追加して復刊されたもです。
この本が復刊された理由は二つ。
①本来、昔話は語られてきたもので、その語りから、子ども達は自ら心の中に絵を描き、昔話を楽しんできた。その場に子ども達を案内したかったという事。
③瀬田さんの再話、翻訳の妙、日本語の美しさを、まとめて子ども達に味わってもらいながら、昔話の面白さをたっぷり経験して欲しかったという事。
①については、例えば「おんちょろちょろ」で言うと、
仏壇のない暮し、ネズミなんぞ出て来るはずも無い清潔な暮しから、今の子ども達にこの情景を想像できるか?
例えば「まのいいりょうし」で言うと、
なげし、石臼、もんぺ、はばき、藪、炉、土間と言うものを知っているか?
そういう事を考えると、まずは絵本で接する事が必要な時代となってしまっていますね。
ただ、絵本で昔話に接した事のある子ども達には、耳で聞く昔話はとても素敵だと思います。
「おんちょろちょろ」にも「まのいいりょうし」にも大爆笑だった息子達。
昔話って、本当に面白い。
先日TVの妖怪〇〇だったかな?聞えてきて、あまりの言葉の汚さに、日本語の稚拙さにびっくりしました。
TVに子守をさせていては、子どもの言葉も感情も育たない気がします。
国語力は、学校だけで、教科書だけで育てるものではありません。
まずは耳から。
こうした良本に接する事が、子どもの肥やしになっていくのでは無いか。
う~ん、なかなか成果が出るには時間が必要ではありますが(^^;)
少しずつでも子どもを耕しているはず!と思って、今後も肥やしを播いていきたいですね。
先日、小学校で読み聞かせボランティアの皆さんと、図書室の昔話の本を集めた棚を見ていました。
なかなか子どもは手に取る事はありません。
隣のディズニーは大人気なのですが・・・・・(^^;)
だからこそ、大人が読んであげる機会を作らなくては!、来年度も昔話をどんどん読んでいかなくちゃね!と気持ちを合わせたところです。
さて、瀬田貞二さんを特集した「こどもとしょかん2016年秋号」の巻頭で、東京子ども図書館の監事に就任した松浦弥太郎さんが、素敵な言葉を寄せていらっしゃいました。
「しあわせという言葉を思い浮かべると、母に本の読み聞かせをしてもらっている在りし日の情景が、心にふわりと映し出される。
「おおかみと七ひきのこやぎ」「はたらきものじょせつしゃけいてぃー」「泣いたあかおに」といった本を読み聞かせてくれている母のやさしい声、からだの甘い、いいにおい、ぴったりくっついて感じる母のあったかい体温は、けがえのないしあわせの記憶として、本の物語以上に、僕の心の中にずっと生き続けている。
幼い頃の僕はいろいろなことにおびえて生きていた。わからないこと、知らないこと、不思議なことに、とにかく人一倍敏感で恐がりだった。
けれども、母がそうして本を読み聞かせてくれることから感じる、自分がたっぷりと愛され、精いっぱい守られている確かさに嬉しくなって、不安さや怖さなんてへっちゃらになって、つよい自分になる事ができた。
今、自分がさまざまなメディアに関わる仕事をするようになり、何かあるたびに立ち返り、大切なことと確かめているのは、母が僕に読みきかせをしてくれていた、そうしたしあわせなひとときだったりする。
このたび、東京子ども図書館の監事就任にあたり、日々の暮らしとは、しあわせを求める営みであること、そのための子ども達への精一杯とは何かをしっかり考えていきたいと僕は思っている。」
松浦弥太郎さんは、暮しの手帖の前編集長です。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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