羽ばたけ女の子☆「ダーウィンと出会った夏」

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小学6年生以上向け
(以下、あらすじです)
作品の舞台は1899年のアメリカ南部テキサス州、暑い夏から新年を迎えるまでの半年が描かれています。
好奇心が強くて元気いっぱいの少女キャルパーニア11歳は、七人兄弟の真ん中で唯一の女の子。
料理人やメイドのいる裕福な家庭に育っています。
1855年に刊行された「種の起源」
キャルパーニアのおじいちゃんは気難しくて近寄りがたい存在でした。
しかし、観察熱心なキャルパーニアは、やがておじいちゃんの助手として、博物学へ導かれていくのでした。
おじいちゃんは、熱心なキリスト教徒には当時まだ根強かった「すべての生物は神がここに創った普遍のものだ」という創造説を信じることなく、ダーウィンの「種の起源」の「進化論」を学び、自らも研究調査をする、周囲から見れば変わり者だったのです。
女性は良き妻、良き母となる事を求められる時代。
おじいちゃんと動物学の研究をしたり、事件をしたりする方がはるかに楽しく、自分らしい生き方だと感じるキャルパーニアもまた、周囲からは理解されず、特にそうして生きてきた母親からは特に反対されました。
しかし、ある時おじいちゃんとキャルパーニアが発見した植物がスミソニアン博物館において新種であると認められ、その植物に家族の名前が付けられて新種登録されるのです。
その時の家族の誇らしい様子には、涙が出てきちゃって・・・・(><)
*****
大分長いお話ですが、途中兄弟の恋の話なども盛り込まれ、そしてこの時代と言うものも丁寧に描かれていて、かなり楽しめました。
図書館が『種の起源』をキャルパーニアに貸してくれなかったり・・・
子ども達が南北戦争ごっこで南軍の役をやりたがったり・・・
電話や自動車といった新しい文明の器が生活に入ってきた時の、人びとの興奮だったり・・・
たった100年くらい前のお話ですが、女性がまだ職業選択の自由が無かった時代、自分のやりたい事を敢行するというのは大変だっただろうし、難しかったようです。
だからこそ、キャルパーニアがどういう行動をするのか、どう反応するのか、応援しながら期待しながら読み進めました。
この百年の間に、科学においても動植物学においても色んな事が明かされ、子どもが純粋に疑問を感じ、研究実験をすることをせずとも、読めば、調べれば済んでしまうことは、ありがたい様でもあり、残念な事のような気がしますね。
続編を早く読まなくちゃ!(^^)
いずれhaneちゃんには絶対手渡したい本です。

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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