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絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
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「エベレスト・ファイル シェルパたちの山」

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エベレスト・ファイル シェルパたちの山 (児童単行本)

マット ディキンソン/小学館

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中学生以上向け

(以下、あらすじです)

ロンドンから、ネパールの僻地に医療品を届けるというボランティアの仕事に来たライアン。

彼が飛行機の中から見たエベレストは、想像をはるかに上回る大きくて圧倒的な存在だった。

あの切り立った岩壁を登った人間はいるんだろうか?

居るとしたら、それほどの危険をおかす超人的英雄(それとも狂人か)は、どんなやつだったんだろう?

ペアを組むはずだった青年が体調を崩し、ライアンはタンチェというヒマラヤの山奥の村に一人で行く事になった。

ポーターとして雇ったドルジーという男は先にどんどん行ってしまいはぐれてしまった。

騙されたのか?盗まれたのか?

ライアンは山道を一人進む。

医療品はどこへ行ってしまったんだ?

引き返すにしても、遠くに来過ぎている。

先へ進むしかない。

ぬかるんだ山道を進むと、血が落ちていた。

それはドルジーから50キロもある荷物、ライアンが運ぶはずの医療品を運ぶ事を請け負った、シュリーヤという少女の血だった。

シュリーヤはライアンが行く事になっているタンチェの村民だったのだ。

村に着いたライアンは体調を崩し、高熱が続き、肺炎を引き起こした。

シュリーヤはライアンを看病し、祈祷し、世話をした。

お返しをしたいというライアンに、シュリーヤは友達のカミに何があったのか、調べてきて欲しいと頼んだ。

シャミールが大切にする写真を見ると、カミというのはシェルパ族の少年で15,6歳だろうか?登山家のようだ。

4週間掛けてタンチェ村での活動を終えたライアンは、カミと一緒に登山隊に参加していたニマという少年を訪ねる事にした。

ヒマラヤの雄大な景色を楽しみながらのスケールの大きなトレッキングになるだろうと期待に胸を膨らませて・・・

2日目に辿り着いた村で見つけたニマは、酒におぼれ、左手の指が一本も無かった。

凍傷でなくしたようだった。

傷口から膿が流れ出ていて、すぐに治療が必要そうだった。

傷口を消毒し、包帯を巻いてあげたライアン。

カミの事を訊ねると、

「カミがまずいことになった時、おれはその場に居なかった。

神々の怒りに触れたんだ。

カミの事は雇い主に聞いてくれ。おれたちシェルパには何も話してくれなかったんだから。」


そして、ニマが凍傷になったのは、カミのせいだと言う。

そしてカミが居るとニマが指差したのは、どの集落からも遠くはなれたへんぴな場所だった。

カミは修行僧になったのか?


休暇はあと8日。

この謎を解き明かすには、カミに直接会うより他にない。


夜の読書を邪魔する虫の大群と、霧雨の中の登山、ヒル、喉の渇き、そして疲労に立ち向かいながら進んだ山道。

やがて谷の斜面に立つ建物を見つけたライアン。

カミはここに居るのだろうか?

*****

と、ここまでは序章です。

これからが物語の本編。

一体カミに何があったのか?

シュリーヤとカミの関係は?

この物語を読み終えたとき、どっと疲れが出てきました。

エベレストに登ったような・・・(あはは、まさかね(^^;))

でも、厳しい冒険をし終えたような感覚がありました。


世界最高峰のエベレスト。

この山に登るにはシェルパたちの存在は欠かせないと言います。

重い荷物を担いで運ぶための腕力や脚力。

そして、それをどんな気象条件や悪路でも運ぶことのできる忍耐力、持久力。

さらにそのために必要な山道についての豊富な知識。

それらを全て兼ね備えているのが、シェルパ族の人々。

彼らが先頭に立ち安全を確かめ、ルートを作っていく。

実際に山頂一歩手前までシェルパが先頭を歩き、最後の1歩を雇い主に譲るというプロ意識の高さと人間性。

この物語にもまさにそのシェルパの活躍が描かれています。


そしてシャルパが居なくては登山は不可能だというのに、シャルパを使い捨てのように扱う欧米の登山隊。

野口健さんはその話を偶然にも欧米の登山隊から聞いてしまい、怒りを覚えたそうです。

この物語でも、アタックをするのは、アメリカ人の政治家で、自分のイメージアップの為の登山ですから、カメラ撮影が必須。

その為にシェルパはこき使われ、そして登頂し得なかったのに、登頂した事にして写真を撮らせました。

エベレスト登頂を目指す登山客の目的「挑戦」「冒険」「夢」など。

一方のシェルパにとっては「仕事」であり、貧しくて仕事の機会を得ることが難しいネパールにおいて、シェルパの仕事は高い収入を得る数少ない手段で、時に外国人登山家との間にトラブルも起きているそうです。

その辺りもよく描かれています。

それは、この本を書いたマット・ディキンソン自身が1996年北壁ルートからエベレスト登頂に成功していて、その辺りを知り尽くしているからに他なりません。

この物語は、好奇心をそそる壮大な冒険物語であるだけでなく、貧困問題や人種差別、そして選挙活動などの社会問題も提起しています。

メディアにシェルパが登場する事は殆ど無い気がします。

この本を読むと、雇い主の陰で働くシャルパの重要性や大変さ、そして能力の高さがよく分かります。

作者は既に続編を書き上げているようなので、早く翻訳本が出ることに大・大・大期待です。

児童書扱いですが、大人も十分楽しめる内容です。

ここまで行かなきゃ絶対に見れない景色、選ばれし者しか見ることが出来ない景色に、ものすご~い憧れがあります。

が、エベレストはどう転んだって行けるわけがなく、

せいぜい4K8KのTVで拝める日を待とう!と思います(^^;)

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by yomuyomuehon | 2017-01-13 15:06 | YA