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絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
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「ペーパーボーイ」

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ペーパーボーイ (STAMP BOOKS)

ヴィンス・ヴォーター/岩波書店

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6年生以上向け


海外のティーンエイジャーの喜びや悩みをつづった作品シリーズ、STAMP BOOKS。

上の表紙の右上にある、飛行機の切手(STAMP)や背表紙の縞々など、エアメールのような印象。

なんと、これが岩波書店から出版されているんです。

一見気付かない(^^;)

その上、ソフトカバーなので、軽い!

スマホより軽いかも!

本を読まない若者たちも、電車の中で手に取りやすい感じになっているんじゃないかしら?

スマホばかり見ている人たちの中に居て、本を手にしていると絶対絶対格好いいぞ!!!

まあ、

がちょうのペチューニア

ロジャー・デュボワザン/冨山房

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のように、本を持てさえすれば頭が良くなるなんて思わないでね。


さて、このお話は、作者の経験から生まれた作品で、吃音症について書かれたものです。

新聞記者から始まり、40年余にわたりジャーナリストとして活躍したヴィンス・ヴォーター。

自身が吃音者で、吃音症についての啓蒙活動も行っています。

子どもの吃音者の心理に踏み込んだ作品がなかった事から、この作品の執筆を思い立ったそうです。

1959年と、人種差別が激しく黒人達は我慢を強いられていた時代のアメリカ、メンフィスが舞台。

友達の代わりに新聞配達をする事になった11歳の男の子が主人公です。

すぐにどもるせいで、人と話すのは緊張してしまいます。

でも、新聞配達をする事で出会った個性的な大人たち、そしてある事件によって、彼は大人の世界への一歩を踏み出す事になるのです。

この作品もタイプライターで書いている・・・という設定になっています。

そしてこの本の中には、読点(、)がほとんどありません。

作文の先生は、息継ぎをする印として読点は必要だというのですが、ぼくはしゃべろうとするとしょっちゅう息継ぎをしてしまうのです。

それもばかでかい息継ぎを。

だから読点を打つより、「and」を一億兆回タイプする方がまし・・・なのだそうです。

でも、読みにくさはありません。


新聞配達をする中で出会った尊敬すべき大人、スピロさん。

なかなか言葉が出てこないぼくにうんざりして、話を終わらせてしまう大人が殆どなのに、スピロさんは違ったのです。

「どうすれば、SSSS・・・・スピロさんのように、SSSS・・・・かしこくなれますか?」という質問に、

スピロさんは彼を本だらけの家に招きいれました。

「本のなかには、SSSS・・・・・なにがあるんですか?」

「この世のすべてとそれ以上だ」

それから、こんな事も教えてくれたのです。

「若きニュースの伝え手よ。、おぼえておくがいい。人は知性があるからといって正しい行いをするとはかぎらない」

作品の中に描かれた吃音者の心理や悩み、障害を克服する為の考え方や工夫、家族や周囲の人たちの態度も描かれていますが、

新聞配達をする事によって開かれた新しい彼の世界は、それまでの世界と違い、個性的な人たちと出会い、言葉を交わしたりすれ違ったりしながらも人間関係を構築するする事で、成長し、吃音症を克服するとまではいかなくても、前向きに生きていくことに繋がります。

「私たちは程度の差こそあれ、人は皆思いをうまく言葉にできず、口にした言葉は誤解を生み、意図せず人を傷つけ、自分も傷つきます。

主人公の苦労は多くの人が言葉や人間関係について経験する苦労と重なる所が多い」
という訳者の言葉に納得です。

スピロさんは、一ドル札を4分割して、集金にやってくるぼくに特別報酬として渡してくれます。

それぞれにメッセージが書かれていて、4枚全てが揃ったとき、スピロさんは旅に出てしまいます。

「魂の四分割の意味を理解するよう努めたまえ」との言葉を残して・・・

「4つの言葉は、人が満ち足りた人生を送るのにどれも欠かせない4つの側面である」と作者は述べています。

気になる方は是非本書でどうぞ(^^)

大人になる前のこの時期、生きていること全てが哲学的だなあと思いました。


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by yomuyomuehon | 2016-12-27 08:33 | YA