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絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
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「口で歩く」☆人は皆支えあって生きている

押してくれると、うれしいな(^^V)


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口で歩く (おはなしプレゼント)

丘 修三/小峰書店

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小学中学年以上


人は

ひとりで生きているのではありません。

まわりにいる

おおぜいの人たちと つながって

ささえあう輪の中で 

生きているのです。

だれひとりとして 意味のない人は いない。

だれひとりとして 価値のない人は いない。

ひとりひとりが なにかの役割をになって

人のささえあう輪の中に

生きているのです。



口で歩くって、どういうこと?

表紙の男の子(・・・と言っても20歳を過ぎているのですが)の持っている棒は、通称「なまけん棒」

これが無いと生活出来ないのです。

それは、タチバナさん。

生まれてからずっと20数年も寝たっきりです。

でも、そのタチバナさん、天気が良いから散歩に行くというのです。

お母さんを大声で呼んで、ベッドのような乗り物を出してもらいました。

ちり紙、スプーン、コップ、シビン、そしてなまけん棒、生活に必要なものを載せて出発です。

動けないのに、なんと一人で散歩に行くのです。

お母さんはタチバナさんを道路にほったらかしにして、さっさと家に入ってしまいました。

それでも慌てる様子のないタチバナさん。

頭の横についているミラーに手を伸ばし、だれか歩いてこないかなあ・・・・

暫くして学生が歩いてきました。

えっ、な、なんだいこの人。こんなところにねてるよ。

って顔をしています。

その人に向かって

「すみませーん!」

「えっ?」

「あのー」

「きみは駅のほうへいくんですか?」

「はあ・・・・」

「駅の方へいくんでしたら、駅までおしてってくれませんか?」


『口で歩く』と言うのは、こういう事だったんです。

声を掛けて、ベッドのような乗り物を押してもらうって事なのです。

ごめんさない・・・と慌てて逃げ行く人も居れば、親切に押してくれる人も居ます。

また説教する人も居れば、カルト的なものを勧める人もいます。

話が弾んで、人の世話になるばかりだったタチバナさんを頼ってくれる事もあったり・・・

そういう事をくり返し、タチバナさんは色んな人との交流を楽しむのです。


女の人に郵便局の所まで押していってもらった後、出会ったおじさんに、

「人におさせて散歩なんて、冗談じゃねえよ。

その体で一人ででかけるってぇのは非常識だ。

散歩したけりゃ自分の身内におしてもらえばいいんだ。他人をあてにするこたあねぇ。

おれたちの税金でくわしてもらってるんだから、幸せだ。」

なんて事を言われてしまったタチバナさん。

くやしさと怒りが収まらないタチバナさんを救ったのは、品の良いおばさんでした。

「あの人だって、20年もすれば、自分のいったことばが、どんなに人をきずつけることばだったか、きっと、おわかりになると思うわ。」

人間は支えあって生きている。

強いものだけが生き残る動物と違って、人間はみんなで助け合って生きる生き方を発明した。

これは人類が考え出した一番すばらしい知恵だというのです。

その女性は、それに最近気がついたと。

仕事、仕事で走り続け、定年になったとき、何も残っていなかった。

自分は強い女だと思っていたのに・・・

誰かと繋がっていたい。

人の手のぬくもりが欲しい。

人間って支えあって生きているんだって事にやっと気がついたと言うのです。


そして、人に支えられる事はあっても自分は人を支えられないというタチバナさんに、そんな事はない。こうやってお話する事で、自分は心の安らぎを貰っている。私はあなたに支えれていると。

*****

タチバナさんは、とても大変な病気のようですが、この本に病気の悲壮感は描かれていません。

シビアなテーマを扱っているのに、面白いお話なのです。

タイトルからして、?って感じです。

是非、子ども達に勧めたいと思っています。

この話はフィクションですが、モデルが居ます。

先天性の骨形成不全という、ちょっとした圧力でも骨が折れてしまう病気で、障害にわたって歩行できなかった人でした。

そういう状態なのに、愛媛から大阪、さらには東京まで一人でやってくる。

車椅子をおしてもらいながら、それをリレーしてはるばる旅をした宇都宮辰範さんでした。

その生き方にひきつけられた丘さんは、彼を知った人を探し、話を聞いたりしたそうですが、どうもイメージが湧かない。

だから、全くのフィクションにしてしまったそうなのです。


人は互いに支えあって生きている。

親子関係にしたってそうです。

子どもを育てているようで、実は親というものに育ててもらっている。

子ども達に感謝です。

ありがとう。


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by yomuyomuehon | 2016-12-03 11:41 | 童話 中学年向け