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絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
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課題図書を読む☆「茶畑のジャヤ」

押してくれると、うれしいな(^^V)

子ども達がいる夏休み。

あまりに涼しく過し易いので、夏休みという感じが全くしないのだが、

早くも一週間が経った。


朝はランニングに始まり、夜は水泳で終わる。

その間、勉強をしている気配は殆どなく(><)

読書と言えば、専ら漫画。

課題図書は、図書館での人気が高いので、長く借りる事は出来ない。

私が読んで、はい返却!となり兼ねない(^^;)

で、課題図書を読む第二弾

茶畑のジャヤ: この地球を生きる子どもたち (鈴木出版の児童文学 この地球を生きる子どもたち)

中川 なをみ/鈴木出版

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小学高学年向け


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この本のテーマは、次の三つかなと思う。

①いじめ
②スリランカの内戦を引き起こした民族問題
③スリランカの貧困問題

紅茶の産地であるスリランカを旅した作者は、日本との違いに驚かされた。

紅茶の生産国となった植民地時代の歴史、内戦を生んだ強い民族意識(シンハラ族対タミル族)、子ども達の暮らしにまで影を落とす経済的な貧しさ・・・

貧しいけれどのんびりとした人びとの暮らしにふれてみて、ふと日本で悩んでいる子ども達をここに連れてきたらどんなだろうと思ったところから、この話は誕生したそうだ。


この本の中に、印象的な言葉がいくつかあった。

内戦の語り部であるセナ(スリランカで、JICA関連の仕事?に従事しているおじいちゃんの下で働くタミル族)が、内戦を、主人公の周に語る場面。

「タミル人が独立した国を持ちたいと思ったのは、間違いじゃないでしょ?」

「人を殺したら、なんにもならない」

「どうしたらいいの?反対されたら、どうしたらいいの?」

「考えるんだよ。分かるまで考える。勉強してかしこくなったら、たくさん考えられる。知識や経験がたくさんあれば、想像する力もついてくる。人の気持ちが想像できる。ものごとの先が想像できる。たくさん想像できる人は、人を殺さない。悲しみが想像できるから」




セナはシンハラ人の奥さんと結婚し、子ども(ジャヤ)が生まれた。

二つの民族は宗教が異なる。

それは困らないのか?という周の質問に、

「おいのり、ちがう。神様、ちがう。こまることある。でも、どちらもだいじって、母さんいった。ちがうこと、悪くないし、ちがうこと、きらったら、だめ。いちばん悪いって、いつもとうさんがいう。わたしもそう思う。人はみんなちがう」




学校でいじめに遭っていた周を、スリランカに行かないかと誘ったおじいちゃん。

教室の中で目立ったからいじめられた。みんなと違うからいじめられた。

でも、皆が同じだったらどうだろう?気持ちが悪い。

「ジャヤは、みんなとちがうからって、仲間はずれにされたら、どうする?」

「わたし、シンハラから仲間はずれ」

「ひとり、だいじょうぶ。ひとりだけ、オーケーよ。シュー。さびしくない。自分、強くする。でも、ひとり、やっぱり、さびしいね」




おじいちゃんと最後の旅行を、海辺のリゾートミリッサで迎えた時、

ホテルの前のビーチの波は、とてもつもなく高い高い壁だった。

おじいちゃんは果敢に飛び込んでいったけど、周は以前波にもまれた海を思い出し、ビーチに座り、ただ波を見ていた。

そこで、スウェーデンから来た三人の少年が高い壁に突っ込んでいくのを見た。

恐がるどころか、互いに肩を叩きあって喜んでいた。

彼らが立ち去った後、立ち上がった周は、海水の中を突き進んだ。

波に飲まれ、されるがままの周。

このまま死ぬのかなと思った時、ふいっと身体が軽くなり、頭上から海水は消えている。

このまま座っていたら、また次の波に飲まれる。

「いそがないと」

あわてて海から逃げる。

ものすごく恐かったけれど・・・・

どうしていいか分からなくなったら、あわてたりもがいたりしないで、じっとしていたらいい。そういうやり方があるのだ。その場でこらえて待っていれば、波がひいていくように、自由がきく世界がやってくる。

本当にそうだろうか?

こうして、周はまた壁に向かった。

心配で、見守っていたおじいちゃんに、

自由になれる方法を確かめたかった、と周。

「波にぐるぐるまわされたけど、いつか終わりがあるってことだよ」

「人生そのものじゃないか。終わったらどこかへ出かけて、また波をかぶって・・・。何度もくりかえしたあと。やっとほんとうの終わりがくるのかもしれんなあ」



いじめに打ち勝つ方法、それは自分自身を強くするしかないんだろうなと思った。

集団心理は恐い。

一人でいじめをする事は出来ない。

一人の子をいじめるのに、集団を作る。

人数が多いと、いじめている側にいても、間違っていないと思うのかもしれない。


周は、日本からスリランカという距離的にも環境的にも遠い地へ行き、気持ちの切り替えが出来たようだ。

でも、実際にいじめに遭っている子はどうか?

残念ながら、なかなかこう上手くはいかない、と思う。


いじめが人対人であるのと同時に、いじめから、またはいじめられている子の気持ちを救えるのも、人である事はこの物語からも確かである。


他の課題図書もどうぞ!→ こちらは、本当にオススメ!「wonder」



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by yomuyomuehon | 2016-07-27 16:14 | 童話 高学年向け