「生きもののおきて」
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中学生以上向けだけど、小学高学年でもいけるかな?
アフリカは、地球上でもっとも多くの野生動物が残る大陸だ。
そこには、砂漠から熱帯雨林、高山まで、比類のないダイナミックな自然がある。
とりわけ、東部には広大なサバンナが広がり、あふれるばかりの草を食べる草食動物、彼らを「獲物」とするライオンやチータなどの肉食動物、また、ゾウやキリンなどの大型哺乳動物が生きている。
こうした多様な生きものたちを見続け、撮影していく中で、ぼくは思った。
この地球上のあらゆる生命、動物も植物も含めたすべての生命は、人知をはるかに超えたひとつの「やくそく」に従っていきているのではないか・・・・それをぼくは「おきて」と呼んだ。
ぼくたち人間も例外ではない。
アフリカは、いつもそのことに気づかせてくれる。
そして、生きものとしてもエネルギーを与えてくれる。
*****
タンザニアのセレンゲティ国立公園。
セレンゲティとは、「果てしなく続く平原」という意味だそうだ。
私たちがTVなどでみるサバンナのイメージ、それがセレンゲティ・・・
夕陽をあびたアンブレラアアカシアの樹に、キリンの親子のシルエット。
シマウマやトムソンガゼル、ヌーなどの草食動物が草を食み、ブッシュに潜んだライオンが彼らを狙ってハンティングに明け暮れる。そんなドラマティックな生命のドラマにあふれたもの。
しかし、それはサバンナの一部でしかないと岩合さんは言う。
普段のサバンナは、それほどドラマティックではない。
野生動物は実に正直で、その営みはむしろ淡々としたものだ。
その環境の中で自然に従って生き、交尾し、子どもを産み育てる。
腹が減れば、食べる。やがて、死ぬ。それだけだと。
サバンナは気が遠くなるほど、広い。そして、さまざまなにおいに満ちている。
この一文に、ものすごーく胸が躍ってしまった(^^)
本や映像では伝わらないもの・・・・それは、その場の匂いや空気や温度。
紹介したのは「サバンナの風」という章の一部で、この本の序章に過ぎない。
ものすごくわくわくした気持ちで読み進めたのだが、全く裏切られなかった。
この本は絶対に買い!!!!!
アフリカ・・・いつか絶対に行くぞーっ!!!!!
セレンゲティには1年に二度訪れる雨期と、そして乾期があるらしい。
乾期やってくると、あっという間に草はちぎれて根元から飛んでいき、野生動物たちは水を求めて大移動する。
やがて乾期が去り、雨が来る頃、再びこの地に動物達は戻ってくる。
乾いているか、雨が降っているか、どちらかしかないセレンゲティのシーズン。
それが野生動物たちの生を支配しているのだそうだ。
あとがきで岩合さんは言っている。
野生動物を知りたいと思ったら、とにかく「見る」事に尽きる。
世の中には情報や知識が氾濫しているから、つい「わかった」気になってしまう。
でも、自分の目で見る、からだで見る。あるいは風や光を感じる。
そうした体験を通じてしか、分からないことがたくさんあるのではないだろうか。
そして、自然のなかにある情報に対して、常に自分の感覚を研ぎ澄まさなければ、野生動物には出会えないし、何も見えてこないだろう。
それはきっと、アフリカに限らず、地球上のどこに居ても同じだと思う。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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