本当の「白雪姫」を知っていますか?
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読んであげるなら 5、6歳~
白雪姫が生き返るのは王子様のキス!と言うのは、ディズニーの創作です。
今やグリム童話を読まずに、ディズニーアニメから白雪姫に入った子が多いかもしれませんね。
グリム童話は本当は怖い!すごく恐ろしい!残虐だ!と兎角悪口を言われていますね。
「グリム童話」はグリム兄弟が19世紀初め、人びとの口から口へと語り伝えられている話を集めて書き記したもの。
1912年の初版から、兄弟の生きている内の1857年までの間に7回の改版がされています。
もともとは大人を目当てにして書かれたものでしたが、回を重ねるごとに手が加えられ、段々と子どもの本になっていったのです。
それ故、元の話を取り出してきて、本当は恐ろしい話だ!って言われるのでしょう。
昔話の残虐性については、日本の昔話もそうですが、それが史実であったり、昔の暮らしぶりであったりもするわけです。
昔話の意義の一つには、昔の暮らしを知るという事もあると思われます。
そのあたりの事は今勉強中なので、また次回書くことにして、今回は白雪姫についてです。
昔話の語り口の一つに、「三回のくり返し」があります。
同じ場面をほとんど同じ言葉で語る・・・という事です。
グリム童話では、白雪姫は三回殺されるのです。
毒りんごだけで殺されるのではありません
一度目は胸紐で、二度目は毒の付いた櫛で、そして三度目が毒入りりんごでです。
一度目、発見した小人達が胸の紐を緩めると生き返り、
二度目、髪から櫛を抜くと生き返った白雪姫。
しかし、三度目は冷たくなっていて、どうやっても生き返りません。
小人達は、美しいままの白雪姫を土の中に埋めることが出来ず、ガラスの棺に入れました。
ある時、一人の王子様が森に迷い込んで、この棺を見つけ、白雪姫に見とれてしまいました。
何度もこの棺をゆずってくれと頼む王子が気の毒になり、棺を王子に渡した小人達。
召使が棺を運んで行ったのですが、低い木に足を取られ躓いた拍子に棺が揺れ、白雪姫のかじった毒りんごのかけらが口から飛び出し、白雪姫は目を開けた。
というわけなんです。
そして王子と結婚し、幸せになったのでした。
さて、結婚式には悪いお妃も呼ばれました。
「鏡や、鏡、この国で一番美しいのは だれ」
「おきさきさま、ここで一番美しいのは あなたです。でも あたらしいお妃様は あなたの千倍も美しい」
鏡のこの言葉に腹を立てながらも結婚式に出掛けて行ったお妃は、白雪姫を見ると驚きと恐ろしさで動けなくなってしまいました。
そこへ、赤く焼かれた鉄の靴が運ばれ、それを履かされたお妃は死ぬまで踊り続けたということです。
この鉄の靴も、残酷だと言われるのでしょうが、昔話の語り口として、「リアルに語らない」という事があります。
血生臭い表現で引き付けようとはしていないということです。
逆にそういう描写が生生しく描かれている話は、昔話の語り口を無視したものという事になります。
子どもは主人公になりきってお話を聞いています。
だから、最終的に主人公が幸せになれば、それで良いのです。
この本の巻末で、佐々木さんの経験した、それぞれのお話に対する子どもの反応や、話の印象を述べています。
白雪姫については↓
「この話の結末は残酷すぎると、そこだけ変えた話さえありますが、昔話らしいきっぱりとした決着のつけ方で、子どもは納得するようです。」
石井桃子さんもこの本の中で昔話の重要性を仰っています。
「かちかちやま」を語ってもらいながら、「ばば汁食った 流しの下の骨をみろ」と兄弟で唱和した事も(^^)
「イギリスの作家達には、実によい幼児のためのお話を書くひとがあるので驚きますが、おそらくあの保守的な国では、童謡、昔話を絶えることなく伝えてきて、今作家と成っている人たちのなかには、そういうものが血肉となっていきているのだろうなと考えさせられる」とも。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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