ちょっとだけ親切に☆「wonder/ワンダー」
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小学5年生位から
(以下、あらすじです)
普通の10歳の男の子、オーガスト・プルマン。
顔、以外は・・・・
オーガストは、生まれながらに顔に異常がある。
何度も何度も・・・生まれてから27回も手術をした。
そして、母さんの提案で、この度学校へ通うことになったのだが・・・・
それを聞いた父さんは、
「まるで屠殺場に引かれていく子羊じゃないか・・・」と反対した。
屠殺場に連れて行かれる子羊・・・
オーガストはこれまで何度も、顔のことで、悲鳴を上げられて逃げられた事も、じろじろ見られる事もあった。
だからあまり気が向かなかったのだけれど・・・
オーガストは、人の一瞬の微妙な反応も見逃さない。
目が合うと、さっと目を反らす。
顔を見ない。
避ける。
でも、オーガストは学校へ通うことにした。
そして、やはり(?)嫌な目に合う。
オーガストには、とびきり美人のお姉ちゃんがいる。
オーガストの立場からだけじゃなく、お姉ちゃんの立場から、そして友達の立場からと、場面は変わる。
だから、オーガストが受ける差別や嫌な思いに、ひどい・・・可愛そうって思うことも勿論あるのだけれど、オーガストを客観的に見た周りの人間の感情にも納得したり、共感したりも出来る。
過去に一度、多分オーガストはあんな感じだったのだろうなって思える、顔に異常のある人を見かけた事がある。
やはり私はその時、怖いって思ったと思う。
でも、お姉ちゃんは生まれてきた弟に何度もキスをし、大事に大事に守ってきた。
障害のある子には、小さな時から一緒に過ごす事で、何の差別を感じる事無く向き合えるのだと思う。
怖いと思うこと・・・それは仕方ないけれど、考えてみたら自分だって完璧どころか、欠陥だらけ。
見るべきは、感じるべきは、中身。
オーガストは実に嫌な思いを何度も経験したのだが、やがて周りを変えていく。
オーガストには、人を魅了する中身があった!
学園の終了式で、中等部の校長先生が仰った言葉は、
「・・・自分の時間に何をしたか、毎日の過ごし方を自分でどう選んできたか、この1年だれの心を動かしたか。
それが皆さんの成長を測る重大な目盛りになると、わたしは思います。
ジェームス・バリーによる『小さな白い鳥』の中に、こんな文章があります。
『人生の新しい規則を作ろうか・・・いつも、必要だと思うより、少しだけ余分に人に親切にしてみよう』
人間には親切である能力だけでなく、親切であろうとすることを選ぶ能力もあります。
これは数字で示せるものではありません。
親切というのはとても些細なことです。
必要な時にかける励ましの言葉。友情にあふれた行為。さりげない微笑み。
この親切という小さなことの価値を理解しようということです。
ここにいる一人ひとりが、いつどこにいようとも、必要とされる以上に親切にしようということを規則にしていれば、世界はもっとすばらしい場所になることでしょう。」
最初、オーガストに意地悪だったクラスメート達、避けていた同級生たち・・・
それらの多くを、オーガストは変えた。
実際はこんなハッピーエンドって無いかもしれない。
でも、生きているのが辛い、人の目を、表情を伺いながら生きているオーガストのような境遇の人の気持ちを、ストレートに感じる事が出来るこの作品は、大人になる前に絶対に出会うべき物語である。
どの人の気持ちも、理解出来て、思春期の人間模様もリアルで、一気に読める。
sohtaは十分読めるが、時間があれば少しずつでもtaichiにも読んであげたいお話。
丁度、先週末のオープン参観の道徳の授業が、見た目に分かる病気で心に傷を負った少女の話だったので、良いタイミングかもしれない。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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