三まいのおふだ
大好きな大好きな作家の長谷川摂子さんが、18日にお亡くなりになりました。
最近も「てのひらえほんシリーズ」の「かちかちやま」を紹介したばかりでした。
良い作家さんがお亡くなりになる度に、ああもっと早くお話を聞いておけばよかった!と後悔します。
なんと言っても大好きなのは「きつねにょうぼう」です。
そして今読み比べているのは、「三まいのおふだ」
読んであげるなら 4、5 歳~
(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)
むかし、やまの おてらに おしょうさんと こぞうが おった。
あるひ、おしょうさんは こぞうを よんで、
「もうじき おひがんが くるすけ、やまへ はなとりに いってこいや」
といった。
「はいっ」と いって こぞうが でかけようとすると、おしょうさんは、
「もし やまで おまえの みに なんぞ あったら、このおふだに たすけてもらえ」
と いって、 三まいの おふだを ふところに いれてくれた。
* * * * *
(以下、あらすじです)
小僧は良い気分で、歌など歌いながら山道を行った。
ところがどこまで行っても花が見つからない。
どんどん山奥に入って行く内、陽が落ちて暗くなってきた。
困っていると、向こうの方に家の明かりが見えたから、走っていって戸を叩いた。
白髪のばあさが出てきて、小僧を泊めてくれた。
干し柿をたんと食わせて貰った小僧は眠たくなった。
「こぞう、もう ねれ。うちには ふとんが これしか ないすけ、おらが おまえを だいて ねる」
「とんでもねえ。おら、ひとりがいい」
でも、ばあさの言う通りにするしかなかった。
夜中に雨が降り出し、雨だれがこんな歌を歌った。
てーん てん てらの こぞう
かお みれ、かお みれ
てん てん てん
小僧がそっと目を開けて、ばあさの顔を見ると!
* * * * *
これは長谷川摂子さん再話の方です。
水沢さんの方が有名でしょうか?
三枚のお札の登場の仕方が異なります。
長谷川さんのでは、和尚さんが持たせるのですが、水沢さんのでは、小僧が逃げ込んだ便所の神様から貰います。
雨が小僧にばあさの正体を教える場面。
水沢さんのでは更にこわ~い場面が加わります。
三枚のお札と言うのは、鬼ばばから逃げる小僧を助ける役目を果たすのですが、
長谷川さんのでは、それは大川・大藪・大火事になり、
水沢さんのでは、大山・大川・大火事と、若干異なります。
その後の場面は変わりなく、お話的にはそれ程の違いはないようです。
水沢さんの方は絵が梶山俊夫さんとあって、雰囲気があります。
長谷川さんの方はちょっと漫画っぽく、それ程怖いイメージではないのかな?
そうたは園で、水沢さんのを読んで貰っていたと思うのですが、家では長谷川さんの方を手に取ります。
とっても怖いお話だと思うのですが、「てのひらむかしばなし」の方ならば、小さな子でも夢にまで出てくる程怖くは無いと思いますよ。
お寺まで逃げてきた小僧が、和尚さんに早く開けてと頼む場面。
焦る小僧とのんびりしている和尚さんの掛け合いが、何度読んでも面白い(^^)
* * * * *
長谷川摂子さん、素敵なお話をたくさん残して頂き、ありがとうございました。
ご冥福を心よりお祈りいたします。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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