いやいやえん
読んであげるなら 4、5 歳~
(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)
ちゅーりっぷほくえんには、子どもが三十人います。
その中の十八人、ほしぐみ、十二人は、ばらぐみです。
ほしぐみというのは、らいねん、がっこうへいくくみですから、
みんないばっています。
* * * * *
(以下、あらすじです)
ばらぐみのしげるちゃん、4歳。
しげるちゃんは、幼稚園のお約束を全く守らない困ったちゃん。
そのしげるちゃんを主人公にした7つのお話です。
本のタイトルにもなっている「いやいやえん」は、第六話。
しげるは、朝から、顔も洗わず、洋服も着ず、ごはんも食べていません。
昨日お父さんが買ってきてくれた自動車が赤だったのが、気に入らないのでした。
お母さんは、あれもこれも嫌だと暴れているしげるを引っ張って、保育園にいきました。
お弁当なんか嫌だ、お姉ちゃんのお下がりの服も女の服は嫌だと愚図るしげる。
はるの先生は、お母さんにいいことを教えてくれました。
「いやいやえんにいらっしゃい」
いやいやえんには、おばあさん先生がいました。
「1時にお迎えにきてください」
「お弁当はどうしましょう?この洋服は?」
「いりません。嫌いなんだから。」
「ここのドアは1時にならないとあかないのだよ。それまで、好きなことしておいで
泣きたけりゃ、お泣き、けんかしたけりゃ、けんかするし…」
部屋の中を見ると、積み木やままごとやお人形、絵本やボールなどが散らばっています。
エプロンかじっている子、指をしゃぶっている子、何にもしないでしゃがんだままの子がいます。
しげるくんは、足もとにある積み木で汽車をつくりました。
すると、胸にMの字をつけた子が、
「おい、どけろ、ぼくのだぞ」といいました。
「ちがうよ、ぼくのだい。ぼくがつくったんだぞ。」
その子は乱暴にしげるをつきのけると、汽車で遊びはじめました。
しげるくんは、おばあさんにいいました。
「あの子は、ぼくの積み木をとっちゃったよ」
「えむちゃんは、欲張りだからね。
いやいやえんじゃ、かえすのがいやな子は、返さなくていいんだよ」
しげるは、えむちゃんの側へ行くと、汽車をけっとばし、二人は大げんか。
「痛いよう!あの子は、積み木でぼくのお尻をぶったよう!」
「痛むかね?」
おばあさん先生が聞きます。
「うん」
「じゃあ、注射でなおそうかね?」
「注射なんていやだあ。いたくないよ」
しげるくんはあわてて逃げました。
お片づけの時間になりました。
でも、おにごっこが始まりました。
しげるはびっくり。
「いやいやえん」は大騒ぎ。
お十時になりました。・・・(おやつタイム?ってところかな。素敵な言葉です)
今日はりんごです。
しげるの大好きなまっ赤なりんご。
でも、しげるの前のお皿には・・・
* * * * *
中川李枝子さんが初めて書いた童話です。
保育士をされていた中川さんの経験を元に書かれたそうで、
ちゅーりっぷ保育園は、当時お仕事されていた駒沢にあった保育園が舞台。
そしてしげるちゃんは、モデルが居たそうで、
とっても可愛い子だったんですって。
今はもう、60歳過ぎのおじいさんですけどね(^^)・・・という話。
そしてこの「しげるちゃん」と言う名前は、当時の親友のご主人の名前。
その後出された、女の子を主人公にした「たかたかやまのたかちゃん」のたかちゃんは、
その親友の名前なんですって。
1日(日)三省堂書店の130周年記念の「中川李枝子さんの講演会」に出掛けてきました。
そしてこの「いやいやえん」にサインを頂きました。
この本は、そうたが幼稚園を嫌がっていた年少の頃を思い出しながら、
余裕の出てきた年中時に、何度か読みました。
こうして今、読み返してみると面白い!
今度はたいちが嵌りそう(^^)
中川さんが保育士をされていた時に一番感じた事は、
子どもはお母さんが大好き!ってことだそうで・・・
どんなに可愛がってあげても、お母さんには敵わない。
一方で、それに気づかないお母さんの多い事にもガッカリしたと。
そんなお母さんたちに是非読んでもらいたいのが、
「こぎつねコンチ」、「けんた・うさぎ」、「三つ子のこぶた」の三部作だそうです。
1935年生まれの中川さん。
本の少ない時代に育ち、活字に飢えていたので、何でも読まれたそうです。
小学校の先生が本を読んでくれた甘い記憶。
岩波少年文庫で夢見た少女時代。
それに出会った学校図書室の事。
岩波少年文庫の一番の魅力は、そこに登場する子供たちだった。
そして、その周りにはちゃんとした大人がいて、納得が出来た。
優れた少年文学には、必ず思慮深い大人が登場する。
どういう本に出会うか、どういう人に出会うかで、その人の運命は決まるのではないか。
人間ほど面白いものはない。
未来を背負って立つ子ども達には、是非人に関心を持ってもらいたい。
その為に、優れた文学に出会って欲しいし、大人はその手助けをして欲しい。
・・・というお話でした。
子どもの成長に伴って、一から絵本を読み返している自分は、
落としてきた何かを埋めている気がします。
子供のころ、岩波少年文庫を読んだ記憶が然程ないのですが、
今後、子ども達と一緒に読み返す機会を与えられた事は、大変嬉しい事です。
* * * * *
さて、そうたはインフルエンザでは無かったようなんですが、
土曜日から下痢。
くず練を与え、日曜日に下痢は治まりました。
昨日の月曜日は学校でしたが、お腹が痛いから休むと言っていたのですが、
朝食を食べても下痢をせず、お腹も痛くならなかったので、
二時間目から出席。
でも、度々腹痛に襲われたようで、念のため365クリニックに行ってきました。
念のため食中毒の検査をして、下痢止め腹痛止めの薬を処方してもらいましたが、
結局飲まず。
便は徐々に正常に戻りつつあります。
「がっこう、いかなきゃよかった。
おなかがいたくて、べんきょうするとあたまもいたくなった。」
とそうた。
でも夕べからは、とても元気です。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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