かさこじぞう
読んであげるなら 4、5 歳~
(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)
むかしむかし、あるところに、
じいさまと ばあさまが ありましたと。
たいそう びんぼうで、その日 その日を やっと くらして おりました。
ある としの おおみそか、じいさまと ばあさまは ためいきを ついて いいました。
「ああ、そのへんまで おしょうがつさんが ござらっしゃると いうに、
もちこの よういも できんなあ。」
「ほんにのう。」
* * * * *
(以下、あらすじです)
土間の隅っこに積んであったすげで笠を作り、町に売りに行ったじい様。
しかし笠は売れませんでした。
ばあ様はどんなにがっかりするかしれんと思いやりながら、家に帰るじい様。
じい様は町を出て、村外れまで来ると、風が出てきて、ひどい吹雪になりました。
ふと見ると、道端に地蔵さまが六人、雪に埋もれて立っています。
気の毒に思ったじい様は、おつむの雪を掻き落し、
濡れて冷たい地蔵さまの、肩やら背中やらをなでました。
そして、売り物の笠を地蔵さまに被せてやりました。
しかし笠は五つ。
地蔵さまは六人。
「おらの てぬぐいで わりいが、こらえてくだされ。」
と、自分の継ぎ接ぎだらけの手ぬぐいを、地蔵さまに被せました。
家に帰ったじい様が、地蔵さまの事をばあ様に話すと、
ばあ様は嫌な顔一つせず、
「おお、それは ええことを しなすった。
じぞうさまも、この ゆきじゃ さぞ つめたかろうもん。」
そして、二人は餅つきの真似をして、漬け菜噛み噛み、お湯を飲んで休みました。
すると、真夜中頃雪の中を
じょいやさ じょいやさ
と、ソリを引く掛け声がして・・・
* * * * *
大晦日と言えば、「かさじぞう(かさこじぞう)」
あまりにも有名なお話で、知らない人はいないでしょう。
今回紹介するのは、
岩崎京子・文 新井五郎・絵の「かさこじぞう」(ポプラ社)です。
以前に紹介したのは、こちら「かさじぞう」
↓ ↓ ↓
民話独特の、素朴な語り口的で簡潔に書かれているのは、「かさじぞう」(福音館)の方。
「かさこじぞう」は、です・ます調で、優しい感じで、多少長め。
お地蔵さんが家を訪ねてくるシーン
「かさじそう」では、「よういさ、よういさ、よういさな」
「かさこじぞう」では、「じょいやさ じょいやさ」
どっちが好み?
餅つきの真似事をするシーンがあるのは、「かさこじぞう」のみ。
このシーンは面白く、貧しい中にも希望を失わず、明るく生きている姿勢が見て取れます。
「かさこじぞう」の巻末には、もう一つの民話「ものいうかめ」、
そして、小松崎進先生らの「こどもと民話(実践記録)」が載っていますよ。
* * * * *
はあ・・・
餅一つ用意出来ないというのに、売り物の笠どころか、自分の手ぬぐいまで被せてくるじい様。
それに文句一つ言わず、「いいことをしなすった」と喜ぶばあ様。
なんて清らかな・・・美しすぎる夫婦なのかしら
ああ、到底真似出来ませぬ(^^;)
でもね、
このお話を、年末に子どもに読んできかせる意味は、大きいですよ~!!!
なんたって、物欲にまみれた(って、大人の方か!?)クリスマスを過ぎ、
その汚れた(って言っちゃいけない?)心をリセットするに、
こ~んなにピッタリなお話は、他にないでしょ?
ああ、反省反省
あれも欲しい!これも欲しい!なんて言ってちゃいけないんだわ!
家族揃って、健やかに新年を迎える事が出来るだけでも幸せです。
そうそう、そう思っていれば、いつかサンタさんが!じゃ無くて、
お地蔵さんが!?、プレゼント運んで来てくれる~っ!?!?!?
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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