人気ブログランキング | 話題のタグを見る

絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

かさこじぞう



読んであげるなら 4、5 歳~


(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)

むかしむかし、あるところに、

じいさまと ばあさまが ありましたと。

たいそう びんぼうで、その日 その日を やっと くらして おりました。

ある としの おおみそか、じいさまと ばあさまは ためいきを ついて いいました。

「ああ、そのへんまで おしょうがつさんが ござらっしゃると いうに、

もちこの よういも できんなあ。」

「ほんにのう。」




 * * * * *


(以下、あらすじです)


土間の隅っこに積んであったすげで笠を作り、町に売りに行ったじい様。

しかし笠は売れませんでした。

ばあ様はどんなにがっかりするかしれんと思いやりながら、家に帰るじい様。


じい様は町を出て、村外れまで来ると、風が出てきて、ひどい吹雪になりました。

ふと見ると、道端に地蔵さまが六人、雪に埋もれて立っています。

気の毒に思ったじい様は、おつむの雪を掻き落し、

濡れて冷たい地蔵さまの、肩やら背中やらをなでました。

そして、売り物の笠を地蔵さまに被せてやりました。

しかし笠は五つ。

地蔵さまは六人。

「おらの てぬぐいで わりいが、こらえてくだされ。」

と、自分の継ぎ接ぎだらけの手ぬぐいを、地蔵さまに被せました。


家に帰ったじい様が、地蔵さまの事をばあ様に話すと、

ばあ様は嫌な顔一つせず、

「おお、それは ええことを しなすった。

じぞうさまも、この ゆきじゃ さぞ つめたかろうもん。」



そして、二人は餅つきの真似をして、漬け菜噛み噛み、お湯を飲んで休みました。


すると、真夜中頃雪の中を

じょいやさ じょいやさ

と、ソリを引く掛け声がして・・・


* * * * *


大晦日と言えば、「かさじぞう(かさこじぞう)」

あまりにも有名なお話で、知らない人はいないでしょう。

今回紹介するのは、

岩崎京子・文  新井五郎・絵の「かさこじぞう」(ポプラ社)です。



以前に紹介したのは、こちら「かさじぞう
↓ ↓ ↓


民話独特の、素朴な語り口的で簡潔に書かれているのは、「かさじぞう」(福音館)の方。

「かさこじぞう」は、です・ます調で、優しい感じで、多少長め。



お地蔵さんが家を訪ねてくるシーン

「かさじそう」では、「よういさ、よういさ、よういさな

「かさこじぞう」では、「じょいやさ じょいやさ

どっちが好み?


餅つきの真似事をするシーンがあるのは、「かさこじぞう」のみ。

このシーンは面白く、貧しい中にも希望を失わず、明るく生きている姿勢が見て取れます。



「かさこじぞう」の巻末には、もう一つの民話「ものいうかめ」、

そして、小松崎進先生らの「こどもと民話(実践記録)」が載っていますよ。


* * * * *


はあ・・・

餅一つ用意出来ないというのに、売り物の笠どころか、自分の手ぬぐいまで被せてくるじい様。

それに文句一つ言わず、「いいことをしなすった」と喜ぶばあ様。


なんて清らかな・・・美しすぎる夫婦なのかしら


ああ、到底真似出来ませぬ(^^;)


でもね、

このお話を、年末に子どもに読んできかせる意味は、大きいですよ~!!!

なんたって、物欲にまみれた(って、大人の方か!?)クリスマスを過ぎ、

その汚れた(って言っちゃいけない?)心をリセットするに、

こ~んなにピッタリなお話は、他にないでしょ?


ああ、反省反省

あれも欲しい!これも欲しい!なんて言ってちゃいけないんだわ!

家族揃って、健やかに新年を迎える事が出来るだけでも幸せです。

そうそう、そう思っていれば、いつかサンタさんが!じゃ無くて、

お地蔵さんが!?、プレゼント運んで来てくれる~っ!?!?!?





最後まで読んでくださって、ありがとうございます。



 * * * * *


ランキングに参加していま~す

お帰りの際に、ポチッとよろしく~!!

あなたの一票が明日への励みに繋がりま~す(^^)

 ↓  ↓  ↓ 
にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ

 ↓  ↓  ↓
人気ブログランキングへ
by yomuyomuehon | 2010-12-26 10:44 | 昔ばなし