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絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
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ちびくろさんぼのおはなし

ヘレン・バンナーマン
径書房
発売日:1999-06



読んであげるなら 4、5歳~


(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)


むかし あるところに くろい おとこのこが おりました。

なまえを ちびくろさんぼ といいました。

おかさんは くろまんぼ といいました。

おとうさんは くろじゃんぼと いいました。


くろまんぼは ちびくろさんぼに きれいで かわいい あかいうわぎと

きれいで かわいい あおいずぼんを つくってくれました。




 * * * * *


(以下、あらすじです)


お父さんに買ってもらった緑色の傘、中と底が赤で、外側が紫の靴も履いて、ジャングルへ散歩に出掛けたちびくろさんぼ。

暫く行くと、とらに出くわし、

「ちびくろさんぼ おまえを たべてやる」

「おねがいです とらさん。ぼくを たべないでください。

ぼくの きれいで かわいい あかいうわぎをあげますから」


とらは、ちびくろさんぼの上着を着て、

「ようし これでおれさまは じゃんぐるで いちばんりっぱな とらになったぞ」

(皆知ってる有名なくだり・・・でも、言い回しが若干違うの、わかりますか?)


次々出会ったとらに、服もズボンも傘も靴も、取られてしまったちびくろさんぼ。

さんぼが泣きながら歩いていると、 「ぐるるるるー」

「たいへんだ とらたちが ぼくをたべにもどってくる。」


急いでヤシの木の陰に隠れて、辺りを見回すと・・・・


 * * * * *


「ちびくろさんぼ」は、み~んな知ってる有名なお話。

でも、この「ちびくろさんぼのおはなし」ご存知ですか?

掌に載る程の、ちっちゃい絵本。

これこそ本当の「ちびくろさんぼ」なのです。


イギリスの女性、ヘレン・バナーマンによって100年前に書かれた物語。

当時、イギリスの植民地だったインドの奥地で、伝染病予防の仕事をしていたバナーマン夫妻。

離れて暮らす子供達に送った、手紙や手づくりの絵本。

その一つがこれです。


それが友人の目に留まり、1899年にイギリスで出版され、世界中で翻訳されました。

ところが日本で出版されたものは、彼女のイラストによるものではありませんでした。

そして大きさも違いました。


著作権の混乱から、アメリカでは海賊版が横行。


日本で広く知られるようになった岩波版『ちびくろ・さんぼ』(1953刊)は、こうしたアメリカ版の1つ、

マクミラン社版(1927刊)に使われていたフランク・ドビアスの絵を、

翻訳者である光吉夏弥さんが改変したもの。


日本でも、この絵本には著作権がないとみなされていたため、海賊版が横行。


そういう中で、岩波版は最初に広く普及したものでしたから、

オリジナルと違う絵が使われていたにもかかわらず、

日本ではいわゆる定本となったようです。



海賊版の多くは原作と異なり、主人公をインドの少年から、

アメリカに住むアフリカ系黒人の少年に置き換えられたもの。


これが、後に人種差別問題と深く関わってくる事に・・・


問題とされたのは、

・男の子の名前「サンボ」が、アメリカとイギリスにおける黒人に対する蔑称と共通している事。

・サンボが169枚ものパンケーキを平らげる描写が、「大喰らいの黒人」を馬鹿にしているという事。

・サンボの派手なファッションは、黒人の美的センスを見くびっているという事。


こうした問題により、1970年代の公民権運動を背景に、「ちびくろさんぼ」は姿を消していきました。

日本でも1988年に岩波が絶版措置をとり、他の出版社も追随。

実際は、岩波がこの本の出版契約を正式に交わしておらず、著作権上の問題もあったようですが・・・


 * * * * *


それにしても、作者の意図と全く別のところで起きた人権問題。

ただただ、自分の子供のために作った絵本だったのにね~っ!

でも当時、子供はそんな人権問題なんかお構いなしに、楽しんでいたと思います。

事実、私はこの絵本「ちびくろさんぼ」(岩波版)が大好きでしたもの。

「トラがぐるぐる廻ってバターになって、そのバターでホットケーキを食べる」

ホットケーキなんてハイカラなものが、おやつに出てくる事の無かった生家。

本当に羨ましかったわ~♪


岩波版(今売られているのは瑞雲舎のもの・・・これも岩波と揉めているようですが・・・)と、是非読み比べてみてくださいね。

内容は一緒です。

翻訳者が異なるので、若干言い回しが異なります。

でも、一番の違いは挿絵。

本物の「ちびくろさんぼ」より、岩波版の方が可愛いのは確かですが・・・

我が子に向けて描いたという、愛情溢れる素朴な絵本です。



自分でもそんな事出来たら、ほんとに素敵♪



それにしても、このオリジナル版の『ちびくろさんぼ』って、たいちにそっくり!

「よく焼けてるね~!外でた~くさん遊んでるのねっ」

って言われますが、確かにそれもあるけど・・・

お尻も黒いので、元々色黒なのよ~(^^)





最後まで読んでくださって、ありがとうございます。


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by yomuyomuehon | 2010-02-08 09:36 | おもしろ絵本