モチモチの木
読んであげるなら 小学中級~
(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)
まったく、豆太ほど おくびょうな やつは ない。
もう五つにもなったんだから、よなかに ひとりで セッチンぐらいに いけたっていい。
ところが 豆太は、セッチンは おもてにあるし、
おもてには 大きな モチモチの木が つったっていて、
空いっぱいの かみの毛を バサバサと ふるって、
りょう手を「ワァツ!」と あげるからって、
よなかには、じさまに ついてってもらわないと、ひとりじゃ しょうべんも できないのだ。
* * * * *
(以下、あらすじです)
じさまは、豆太がどんなに小さな声で呼んでも、夜中に目を覚ましてくれる。
峠の猟師小屋に、たった二人で暮らしている豆太が、可哀想だし可愛かったから。
モチモチの木ってのは、豆太がつけたトチノキの名前だ。
昼間は「ヤイ木ィ、モチモチの木ィ、実ィオトセェ」なんて、いばって催促するくせに、夜になると、豆太はもうだめなんだ。
じさまがしゃがんだ膝に豆太を抱えて、『シィーッ』って言ってくれなきゃ、とっても出やしない。

そのモチモチの木に、今夜は火が灯る晩なんだそうだ。
「シモ月二十日のウシミツにゃァ、モチモチの木に ひがともる。おきてて 見てみろ、そりゃァ キレイだ。
山のかみさまの おまつりなんだ。それは、ひとりの こどもしか みることは できねえ。
それも ゆうきのある こどもだけだ」
じさまも死んだおとゥも見たと言うお祭りを、自分も見てみたいと思う豆太。
でも考えただけで、オシッコを漏らしちまいそうだ。
始めから諦めて布団に潜り込んだ。
その晩豆太は、腹を抑え、体を丸めて唸っているじ様に気が付いた。
「ジサマッ!」
豆太は怖くて、びっくらして、じ様に飛びついた。
けれども、じ様は畳に転げたまま、益々すごく唸るだけだ。
-----------イシャサマオ、ヨバナクッチャ!
豆太は表戸を吹っ飛ばして、走り出した。
寝巻きのまんま。ハダシで。
半ミチもある ふもとの村まで・・・・。
* * * * *
旧暦の霜月と言えば、新暦では11月下旬から1月上旬ごろ。
年末の頃のお話でしょうか。
5歳の豆太にとって、外のトイレほど怖いものはないですよね。
幾ら星がきれいな冬空の下とはいえ、大人でも怖い!
子供の頃、トイレが西の外れにあった、ふる~い私の実家。
食卓から、部屋を三つほど行く廊下の先にあったトイレ。
それも、最後の部屋は仏間でした。
7人家族皆が食卓にいて、シ~ンとした仏間の脇を通る時は、本当に怖かった。
夜中に、2階から下りてトイレに行く時は、仏間の隣の部屋で寝ていた祖母を起こして、付いていって貰った事もあったなあ・・・
暗くなると怖いって気持ち、いつから芽生えるのでしょう?
今月2歳になるたいちには、全くその気配は無く、怖いもの知らずです。
しかし12月で5歳になるそうたは今、豆太と一緒。
* * * * *
夜中にオシッコをもらす事は殆ど無く、出そう!って思うと目が覚めるようで、慌てて起きます。
一昨日の夜もそうでした。
いつものようにトイレに連れて行って・・・
そして見た光景に、夜中にも拘らず、怒鳴り散らした母です。
なんと、オシッコを便座と便器の接着部分にかけて、その飛沫が壁に!床に!
な~んて事してんのーっ!
最近、トイレがオシッコ臭いと思っていた原因は、ここにあったか!
トイレを汚さないために、男の子にも座ってオシッコさせる家庭が多いそうですね。
そうたには、最初から立ってさせていました。
汚したら掃除しなさいって、言ってきたんだけど・・・・(してなさそう・・・)
男の子って、いつでもどこでも立ちション出来るのが、便利じゃないですか。
都会じゃ有り得ないって?・・・・あっ、そうかもね。
パパに、よく教えてやって~!と、改めてトイレトレーニングを依頼したのでした。
ところで、最近は家庭のトイレも、自動洗浄だったりするようで。
自動洗浄じゃないトイレに入って、流さないで出てくる子も居るんだとか。
これはまた、新たな問題ですね~
一体どこまで子供を不器用にさせてしまうんでしょうか。
* * * * *
感動的なお話から、随分横道に逸れてしまいました。
色白で臆病な豆太でしたが、じさまを助けたい一心で、あれ程怖かった夜中にお医者さんを呼びに行けた事。
『勇気のある子供』になれましたね。
そんな子供だけが見れると言う、モチモチの木に火が灯る様子。
滝平二郎さんの美しい切り絵で、見事に表現されています。
うっとりしますよ。

斉藤隆介さんのお話にみられる、自己犠牲の精神・献身の心。
昨今忘れ去られようとしている、そんな美しい気持ちを表現している作品ばかり。
毎年幼稚園で公演して頂く、亀山歩先生の語りでも、斉藤隆介さんの作品が多く登場します。
昨年は先生の体調不良のせいか、この『モチモチの木』は無く、残念でした。
今年は大丈夫かな~。
そうたは、なかなか聞きたがらないので、亀山先生の心に響く語りで興味を持って欲しいもの。
ところで、豆太はその後、一人で用を足しに行けるようになったか・・・そこはやはり、まだ5歳の子供です(ふふっ)
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斉藤隆介さん・滝平二郎さんの、その他の美しいお話はこちら
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以前紹介した記事はこちら→「花さき山」
以前紹介した記事はこちら→「三コ」
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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