モーリス・センダック/作・絵 神宮輝夫・訳
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読んであげるなら 4歳~
* * * * *
ある ばん、マックスは おおかみの ぬいぐるみを きると、いたずらを はじめて
おおあばれ・・・
おかあさんは おこった。「この かいじゅう!」
マックスも まけずに、「おまえを たべちゃうぞ!」
とうとう、マックスは ゆうごはんぬきで、しんしつに ほうりこまれた。
すると、しんしつに、にょきり にょきりと きが はえだして
どんどん はえて、
森や野原になったマックスの部屋に、波が押し寄せ、船が運ばれてきた。
船に乗ったマックスは、1年と1日航海すると、怪獣たちのいるところに到着。
怪獣たちの王さまになったマックスは、怪獣たちと一緒に怪獣踊りを始めた。
・・・・・・・・・・・・・
「もう たくさんだ。やめえ!」
怪獣たちを眠らせたあと、さびしくなったマックスは王さまをやめることにした。
「おねがい、いかないで。おれたちは たべちゃいたいほど゙ おまえが すきなんだ。
たべてやるから いかないで。」
と言う怪獣たちを振り切って、ボートに乗り帰って来たところは、
温かい夕食の置いてある自分の寝室だった。
* * * * *
あたりが くらく なりました
マックスぼうやの せかいです
「こんやは なにを しようかな
おおかみごっこを してみよう」
ぼうやの おへやが かわります
どんどん どんどん かわります
もりの きまでが はえました
その きが どんどん そだちます
ぼうやの おへやは もりのなか
つるくさ するする のびだして
おへやは どこにも なくなった
とうとう おへやが なくなった
こんどは うみが ざんぶりこ
ぼうやも おふねで ざんぶりこ
あさから ばんまで ざんぶりこ
どこかの くにまで はしります
ざんぶりこっこが いっしゅうかん
ざんぶりこっこが いちねんかん
おふねは やっと つきました
おばけの くにに つきました
いるいる おばけが すんでいる
おばけが ぼうやに ほえました
きばを がちがち させながら
おそろしい こえで ほえました
おおきな めだまで にらみます
ぼうやを じっと にらみます
するどい つめが ひかります
ぼうやの まえで ひかります
おばけたちの王さまになったマックスは、おばけたちと一緒に踊った。
でもさびしくなって帰りたくなったマックス。
「かえっちゃ いやだよ マックスおう!」
「いっしょに いてよ マックスおう!」
「かえって いくなら たべちゃうぞ!」
おばけたちを振り切って、船に乗ったマックス。
とうとう おへやに つきました
あのひの よると おなじとき
ぼうやの おへやに つきました
おいしい においが してました
ばんごはんが ありました
ぼうやの おへやに ありました
ゆげが でたまま ありました
あたたかいまま ありました
* * * * *
途中省略しましたが、全文七・五調です。
こちらは1966年にウェザヒル出版社から出た「いるいるおばけがすんでいる」版。
翻訳・編集には5人の方が携わり、監修委員の一人に、三島由紀夫が名を連ねている点が興味深いです。
そしてこのウェザヒルのアメリカ新絵本シリーズには、マザーズブックなる原書と日本語の直訳が付いています。
その原書の直訳を見ると、原書に近いのは「かいじゅうたちのいるところ」の方です。
原書タイトルは「WHERE THE WILD THINGS ARE」
これには当時親たちからかなりの批判をあびたようです。
THINGS=野蛮人ですからね。
本来、怪獣でもおばけでもないものを描いていたわけですよね。
でも子供ってこういうの、好きなんですよね。
それは世界中で永く読まれ続けている事からもわかります。
以前、この本の事を図書館の司書さんに話したところ、県内の図書館を探してくれました。
もう販売してないし、置いている図書館も少ないので、出合ったら是非読み比べてみてください。
「かいじゅうたちのいるところ」は息子が3歳の時に購入しました。
今回「いるいるおばけがすんでいる」を読んだら、こちらの方が気に入ったようです。
こちらの方が怖くない感じがします。
* * * * *
先日息子は担任の先生に、「おばけだぞ~」を30分以上やったようです。
先生から聞きました。
本当に仕事とはいえ、保母さんって大変。
私は、「きゃ~、こわいわ~」なんて30分も付き合えないもの。
この本のようなお母さんになってしまいま~す。
* * * * *
1965年の、コールデコット・メダル受賞作品
以前紹介したコールデコット・メダル受賞作品はこちら
「ゆきのひ」
「もりのなか」
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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