「しんぞうとひげ」☆アフリカの民話
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先日、図書ボランティアのための講座で、大井むつみさんのお話を伺いました。
講座のタイトルは「最近の絵本知っていますか!!」
まず、読み聞かせの目的とは何か?
子どもと本を結びつける事ではないか。
それには、読み手がどれだけたくさんの本を知り、どれだけたくさん楽しんできたかが問われる。
次回を楽しみにしてくれる子ども達がいるか?
子どもが次回を楽しみにしてくれるという事は、読み手は子どもに少なくともそこまでの生きる支えを与えているのである。
子どもに読む本は、読むに値するものでなくてはならない。
子どもがそれを読んでもらってどう感じるかが大事。
生きる力をもらえるか?
本って楽しい!と思えるか?
大人が読んで楽しいものと、子どもが読んで楽しいものは違う。
絵本作家は書きたいものを書けばよいわけではない。
ビジネスとして仕掛けられたものに惑わされてはいけない。
知る努力を惜しんではいけない!とにかくたくさん読みなさい!
読み聞かせは選本が全てです。
下は、子どもにはこういう気持ちで大きくなって欲しいと、紹介された詩です。
「橋をわたる時」 新川 和江
向う岸には
いい村がありそうです
心のやさしい人が
待っていてくれそうです
のどかに牛が啼いて
れんげ畠は
いつでも花ざかりのようです
いいことがありそうです
ひとりでに微笑まれてきます
何だか こう
急ぎ足になります
①読み聞かせによいと思われる絵本
②子どもにはどうかな?と思われる絵本
③ベーシック絵本
この3種に分けて何冊か紹介されました。
①の中で、図書館司書さんに読んでいただいたのは、
どれも読み聞かせに是非使いたい!と思うものばかり。
特に今、アフリカに注目している私は、
というアフリカの民話に釘付け。
民話というものは、その地の独特のものである事を改めて実感。
「心臓」と「髭」の由来のお話ですよ。
そのモチーフがすごくないですか?
表紙からも分かるように、心臓にも髭にも手と足があって、更に顔があって、一つの生き物なんですから。
なぜ心臓が左胸にあって、髭が口の下にあるか。
昨夜、久し振りに早く布団に入った息子達が、何か昔話を読んで!と言うので、この本と、
の中から「カメの笛」を読みました。
特に「しんぞうとひげ」の発想は斬新だったようです。
「へえ、なるほどねえ」と感心しきり(^^;)
まさかと思うが(^^;)
これは、昔話だからねぇ。。。
そこに実際に足を運ぶ事が出来なくても、物語によって気持ちや頭の中ではその地を旅する事が出来ます。
それが本のすばらしい所。
大人としての読書と言えるかな?
私が今アフリカに、アフリカの社会問題を勉強してみようと思ったきっかけの本がこれ↓
ボノボというのは、コンゴにしか生息しない霊長類です。
ソフィーはコンゴ人の母とアメリカ人の父を持つ14歳の少女。
父と母は離婚し、ソフィーはアメリカに住んでいます。
夏休み、母に会うためコンゴにやって来たソフィーは、路上で野生動物を食肉として売ろうとしていた男から弱りきったボノボ(オットー)を買いました。
その行為は保護センターを作って、ボノボを保護する活動をしている母をとても困らせるものでした。
ある日、内戦が起こり、ソフィーたちの居る保護センターも襲われ、その場に居たスタッフは皆殺されてしまいました。
ソフィーの母は保護センターから遠い保護区域にボノボを放つ為に不在でした。
どうにか殺されずに身を隠していたソフィーとオットーがそこから逃げだし、母の元にたどり着くまでのサバイバルフィクションです。
長きに渡り武力紛争が続いていたコンゴ民主共和国。
ルワンダに接する東部地域では、反政府勢力が鉱物資源を略奪し、子ども達を兵士にするために連れ去り、女性には性的暴力をふるっています。
国の反対側の首都キンシャサでも、
「9月19日の大統領選挙公示期限前後において,野党支持者等のデモ隊と軍・警察との衝突,暴徒による略奪行為が発生するおそれがあり,十分な注意が必要」と、外務省のHPには注意勧告が出ていましたが、
時事通信によると、20日、
「カビラ大統領辞任を求め野党勢力が計画していた集会の参加者と治安部隊が衝突し、野党側によれば、50人超が死亡した」と言う事です。
「大人としての読書をしていますか?絵本以外のものもしっかり学ぶ大人でなくては、図書ボランティアとしては失格です。」 と大井さんは仰っていました。
その通りだと思います。
私もただの「読み聞かせ好きなおばちゃん」とならないように、政治・経済・世界とさまざまな事に目を向けて学んでいかなくてはならないと感じています。
遠い世界のことではありません。
自分たちの生活と世界は全て繋がっています。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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