したきりすずめ
読んであげるなら 4、5歳~
(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)
むかし あるところに
じいさと ばあさが すんでいました。
ふたりには 子どもが ありませんでしたので、じいさは
1わの すずめをかって、とてもとても だいじに そだてていました。
* * * * *
(以下、あらすじです)
ある日、じいさは山へ芝刈りに、ばあさは庭で洗濯をしていました。
するとすずめが、ばあさの煮て置いた洗濯のりを食べてしまい、それに激怒したばあさは、
すずめの舌を切ってしまったのです。
すずめは鳴きながら、山へ逃げて行きました。
山から戻ったじいさはそれを聞くと、とても悲しんで、すずめの元へ謝りに出掛けました。
途中、牛洗いどんと馬洗いどんに会い、すずめのお宿を訊ねると、牛を洗うのを、馬を洗うのを手伝えば教えてやると言われます。
じいさは丁寧に洗い、無事すずめのお宿に到着。
喜んだすずめは、じいさをご馳走や踊りでもてなし、宝の入ったつづらを持たせてくれました。
それでは、と出掛けた意地悪ばあさ。
同じ様に辿った道なんですが、牛馬の洗い方は雑で、すずめも丁寧にもてなしてはくれず・・・
そして欲張って持ち帰った、大きなつづらの中から出てきた物とは・・・
* * * * *
最近昔ばなしを気に入って、毎日のように読むようになったそうた。
この「したきりすずめ」もその一つ。
こちらは、石井桃子再話・赤羽末吉画の福音館のもの。
そしてもう一冊読み比べているのが、松谷みよ子作・村上幸一絵のポプラ社のもの。
微妙に内容が異なります。
こちらは「山仕事に行ったじいが、お弁当を食べたすずめを家に連れて帰る」と言う始まり。
山に入ったじいが、馬洗いと牛洗いに、すずめのお宿を教える代わりに言われた事は、馬の洗い汁を、牛の洗い汁を、それぞれ七桶飲めと言われた事。
洗うより、これはかなりキツイ!!
文体は、石井桃子再話の方が優しい印象。
舌を切られたすずめが本当に痛そうなのは、村上幸一さんの絵。
しかし、じいさの優しい顔とばあさの意地悪な表情がよく現れているのは、やはり赤羽末吉さんの方かな?
是非、読み比べてみてくださいね!
* * * * *
季刊誌「この本読んで!」で連載中の小澤俊夫さんが書かれた、「こんにちは、昔ばなしです」
少し前にこの雑誌で知って、購入しようと思っていたのですが、昨日小松崎先生がお持ちで、勧められて早速購入。
まだチラッとしか読んでいないのですが、その中にあった「昔話はなぜ大切なのか」の章から
テレビやラジオの無かった昔、家庭での団欒といえば、歌や手遊びや、年寄りの語る昔話。
父母は仕事に忙しく、昔ばなしの語り手と言えば、主にお年寄り。
しかし、何事につけてもゆっくりな年寄りが語り手だった事は、子どもをせかす事も無く、時間の許す限り、何度も繰り返して語るという上で、好都合だった。
またそれが、昔話には老人が登場するものが多い事に繋がっている。
果たして現代のお年寄りはいかがなものでしょう?
そしてお話を聞くときは、祖父母や父母の膝の上や布団の中、またはお風呂とか、大人の体温を感じる密接な環境だった。
それが自分は愛されている・信頼されている・価値が認められているという、三つの思いを育て、子どもは自分の力で伸びていく。
昔話が伝えてきたのは、「お話」と「愛情」である。
この、子どもの三つの思いを育てるのは、昔話に限りません。
子どもに読みきかせをする時には、是非体を密着させてくださいね~!!!
ただ、「お話から日本語を学ぶ」という所を読むと、やはりいい語り口の話を選ぶ必要がありそうです。
子どもには無駄の無い、余計な装飾の無い、単純明快な日本語を聞かせてやる事が大切で、そこから日本語を学ぶ。
それには昔話(誰が書いたものでも良いってわけではないですが・・・)は最適ですよね。
日本語の美しい本を読んでいると、本当に気持ちのいいものです。
最近、それが昔話に多いなあって事に気付きました。
是非、皆さんもたくさんの昔話を読んであげてくださいね!!!
ところで小澤俊夫さんの「したきりすずめ」もありますよ。
まだこちらを読んでいないので、近々読み比べてみようかと思います。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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3つもあってすみません
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