月夜のみみずく
読んであげるなら 5、6歳~
(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)
冬の夜ふけのことでした
みんなが ねしずまったころ
とうさんとわたし でかけたの
みみずくさがしに でかけたの
風は ぴたりとやんでいた
木はまるで 大男の銅像みたい
しずかにしずかに たっていた
月のひかりが きらきらこぼれて
空いちめんに 真まぶしいばかり
はるか とおく せなかのほうで
汽車が 汽笛を ならしたよ
ながく ひくく さびしい歌みたい
* * * * *
(以下、あらすじです)
先を進む父さんに、黙って着いていく私。
辺りには、しゃりっと凍った雪を踏む、二人の足音だけが響いている。
松の森に着いて、みみずくの歌声で、父さんは呼びかけた。
“ほうーほう ほ・ほ・ほ・ほーーーう”
でも、返事はない
残念と言う風に、肩をすくめた父さん。
でも、がっかりはしなかった。
兄さん達が言ってたもの
会えたり、会えなかったりする--------
それが みみずくなのさって
それから、凍て付く様な寒さを我慢して、真っ暗な森の怖さに勇気を持って、
父さんの後に続き、ずんずん歩いた
暗い森の先に、ぽっかり広い空き地があった。
月に照らされた、一面の雪の白さに見とれていると、父さんは物音聞きつけて、はっと合図した
私は口を閉じ、耳を澄ませたの
父さんは呼びかけた
“ほうーほう ほ・ほ・ほ・ほーーーう”
その時・・・・
* * * * *
冬の寒さ、月に照らされた雪景色の美しさ、そして静けさ・・・
初めて読んだ時、自分がこの女の子になったような、森の中にいるような気分になり、息を殺してのめり込んでいる自分がいました。
雪を踏みしめながら歩く音が聞こえ、指先や耳や鼻先冷たくなって、段々胸の奥がドキドキしてきて・・・
そして私も、絵本の『わたし』と一緒に、みみずくを見たんです。
多くを語らない『詩』である事、語りかけ調である事、一人称で話が進む事が、さらに絵本の世界と私を近づけていたのかな?
息子に読んだ時、『わたし・・・』ってところが、彼の気持ちをぐっと引き付けなかったのか・・・
途中で集中直が切れてしまいましたが、『みみずく』が飛び出してきたシーンでは、その迫力に釘付け。
兄さん達のように、父さんに着いてただ一人、みみずく探しに出掛けた『わたし』。
我慢・忍耐・勇気を持って、みみずくを見れた『わたし』は、ちょっぴり大人になった気分。
そんなお年頃の、特に女の子には、何か共感出来るもの、あるんじゃないかなあ。
先の『とべ!ちいさいプロペラき』じゃないけど、何か壁を乗り越えた後なんか良いかもね。
大人が読むにも良い絵本です。
ここ最近で、一番ビビッときました。
即買いしてしまいました(最近多いです・・・絵本貧乏になりそう~)
あなたも、『わたし』と一緒に、『みみずく』探しに出かけませんか?
1988年度コルデコット賞受賞作
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
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