人気ブログランキング | 話題のタグを見る

絵本のおかあさん ehonkasan.exblog.jp

子どもたちが通った幼稚園で、絵本の読み語りボランティアのお母さんは、『絵本のお母さん』と呼ばれています


by yomuyomuehon
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

月夜のみみずく

ジェイン ヨーレン
偕成社
発売日:1989-03




読んであげるなら  5、6歳~



(本文の書き出しは、こんな感じ・・・)


冬の夜ふけのことでした

みんなが ねしずまったころ

とうさんとわたし でかけたの

みみずくさがしに でかけたの

風は ぴたりとやんでいた

木はまるで 大男の銅像みたい

しずかにしずかに たっていた

月のひかりが きらきらこぼれて

空いちめんに 真まぶしいばかり

はるか とおく せなかのほうで

汽車が 汽笛を ならしたよ

ながく ひくく さびしい歌みたい



 * * * * *


(以下、あらすじです)


先を進む父さんに、黙って着いていく私。

辺りには、しゃりっと凍った雪を踏む、二人の足音だけが響いている。


松の森に着いて、みみずくの歌声で、父さんは呼びかけた。

“ほうーほう ほ・ほ・ほ・ほーーーう”


でも、返事はない

残念と言う風に、肩をすくめた父さん。

でも、がっかりはしなかった。

兄さん達が言ってたもの

会えたり、会えなかったりする--------

それが みみずくなのさって


それから、凍て付く様な寒さを我慢して、真っ暗な森の怖さに勇気を持って、

父さんの後に続き、ずんずん歩いた
月夜のみみずく_e0160269_742876.jpg


暗い森の先に、ぽっかり広い空き地があった。

月に照らされた、一面の雪の白さに見とれていると、父さんは物音聞きつけて、はっと合図した

私は口を閉じ、耳を澄ませたの

父さんは呼びかけた

“ほうーほう ほ・ほ・ほ・ほーーーう”


その時・・・・
月夜のみみずく_e0160269_744641.jpg



 * * * * *


冬の寒さ、月に照らされた雪景色の美しさ、そして静けさ・・・

初めて読んだ時、自分がこの女の子になったような、森の中にいるような気分になり、息を殺してのめり込んでいる自分がいました。

雪を踏みしめながら歩く音が聞こえ、指先や耳や鼻先冷たくなって、段々胸の奥がドキドキしてきて・・・

そして私も、絵本の『わたし』と一緒に、みみずくを見たんです。


多くを語らない『詩』である事、語りかけ調である事、一人称で話が進む事が、さらに絵本の世界と私を近づけていたのかな?


息子に読んだ時、『わたし・・・』ってところが、彼の気持ちをぐっと引き付けなかったのか・・・

途中で集中直が切れてしまいましたが、『みみずく』が飛び出してきたシーンでは、その迫力に釘付け。




兄さん達のように、父さんに着いてただ一人、みみずく探しに出掛けた『わたし』。

我慢・忍耐・勇気を持って、みみずくを見れた『わたし』は、ちょっぴり大人になった気分。

そんなお年頃の、特に女の子には、何か共感出来るもの、あるんじゃないかなあ。

先の『とべ!ちいさいプロペラき』じゃないけど、何か壁を乗り越えた後なんか良いかもね。



大人が読むにも良い絵本です。

ここ最近で、一番ビビッときました。

即買いしてしまいました(最近多いです・・・絵本貧乏になりそう~)



あなたも、『わたし』と一緒に、『みみずく』探しに出かけませんか?



1988年度コルデコット賞受賞作







最後まで読んでくださって、ありがとうございます。


 * * * * *

本棚つくりました。

覗いてみてね~!
 ↓  ↓  ↓ 
ブクログ/絵本のおかあさん


 * * * * *


ランキングに参加していま~す


勢いよく押しちゃって~!
 ↓  ↓  ↓ 
にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ


ごめんなさ~い。ついでにもう一個、ポチッとね
 ↓  ↓  ↓
人気ブログランキングへ
by yomuyomuehon | 2009-11-04 07:09 | 外遊びの絵本